2005年に放送された特撮テレビドラマ『牙狼<GARO>』は、ダークで独特な世界観、最新の映像技術を駆使したスタイリッシュな映像、ダイナミックかつ幻想的なアクションなど、さまざまな魅力を備えて多くのファンの心をつかみ、やがて続編テレビシリーズ、劇場版、スピンオフドラマ、アニメ作品と、多くの派生作品を生み出し続ける人気シリーズとなっていった。2020年4月より放送開始する『GARO -VERSUS ROAD-』(ガロ バーサスロード)は、そんな『牙狼<GARO>』シリーズの最新作にして、それまでの『牙狼<GARO>』の世界観を一新した、意欲的なオリジナルシリーズである。

  • 桃月なしこ(ももつき・なしこ)。1995年生まれ、愛知県出身。高校3年生のときにコスプレイヤーとなり、後に芸能事務所のスカウトを受けてモデル活動も開始する。各種イベントや雑誌、CM、バラエティ、情報番組などに出演しているほか、女優として『電影少女-VIDEO GIRL MAI2019-』(2019年)や『死役所』(2019年)などのテレビドラマ、舞台にも出演し、活動の幅を拡げている。撮影:蔦野裕

日々の生活を淡々と消化している普通の青年たちのもとに、突然謎のVRグラスが届く。そのVRグラスをかけると、巨大なゲームフィールドに導かれ、大勢のプレイヤーが集められていた。その頭上には美しく輝く金色の鎧が浮かび上がっている。ゲームの勝者には現実世界でも幸運が舞い込み、プレイヤー達はゲームにのめり込んでいく――。

100人もの青年たちがバーチャル空間に集められ、生き残りをかけて激しく争いあう凄絶な"ゲーム"が繰り広げられるが、そのゲームの進行をつかさどる案内人として登場するのが、謎の美女・朱伽(シュカ)である。感情を持たず、淡々とプレイヤーの青年たちを先導する朱伽とは、いったい何者なのか……。『GARO -VERSUS ROAD-』放送記念インタビューの第1回は、朱伽を演じる桃月なしこにご登場願った。現役コスプレイヤー、女優と、多方面で魅力をふりまき活躍している桃月から、『GARO -VERSUS ROAD-』の撮影裏話や、ミステリアスな自身の役どころについて訊いた。

――まずは『GARO -VERSUS ROAD-』の出演が決まったときの、率直なお気持ちから聞かせてください。

もう「うれしい」のひと言です。今までもドラマのお仕事はありましたけれど、連続ドラマのレギュラー出演は初めてでしたから。そして、15年もの長きにわたってファンの方から愛されている『牙狼<GARO>』シリーズの最新作に出ることができる、という喜びもあります。ただ、うれしい思いと同じかそれ以上に、不安やプレッシャーも押し寄せてきています。私としては、これまでずっと『牙狼<GARO>』シリーズをご覧になってきた方たちにも、『GARO -VERSUS ROAD-』が受け入れてもらえればいいなという思いです。

――朱伽という役柄について、台本を読まれたときどんな印象を持たれたのでしょう。

大勢のプレイヤーにゲームの概要を説明するというポジションでしたので、プレイヤーではなくゲーム側のキャラクター……NPCみたいな立ち位置の存在なのかな、と思いました。ですから生身の人間というよりは、AI音声のように淡々とセリフを話すようにしたほうがいいのかなということは考えました。わりと、ふだんから淡々としゃべるタイプなんですけど(笑)。

――撮影現場ではどのような演出指導がありましたか?

私が最初にイメージしたのとほぼ同じキャラクター像を監督も持っていましたので、こうしてほしいという指示もよく理解できました。でも、それを実際に演じてみせるというのはかなり難しいものでした。初めての撮影が、100人くらい集まった男性を前にして、朱伽がゲームの説明をするシーンだったのですが、みなさん一斉に私のことを見ていると意識したとたん、緊張がすごくて……。演技中は足が震えて大変だったんです。

――100人という数の"圧"がすごかったということでしょうか。

朱伽はぜったいにオドオドした態度なんて取らずに、どちらかというと"上から"来る感じですし、堂々と演じないといけないのはわかっているんですけど……。これまでもイベントなどで大勢のファンの方たちの前でお話をすることはありましたが、そういうときはみなさん私に対して"好意"のまなざしを向けてくださっているので、私も安心感をもって堂々としゃべることができるんです。でも今回の朱伽に対しては、100人の方たちがみんな「なんだアイツ!?」みたいな冷ややかな視線を向けていますからね。そんな経験が今までになかったので、緊張が尋常ではなかったです。第1話のオンエアの際は、ぜひテレビを観ながら「このシーン、堂々としゃべっているみたいだけど、実はめっちゃ緊張してるんだなあ」なんて思ってください(笑)。