マイナビは3月30日、「マイナビ2021年卒企業新卒採用予定調査」を発表した。同調査は2001年以来、企業の新卒採用に対する意識や採用活動全体の動向を把握することを目的に毎年実施しているもの。

  • 2月に回答があった企業と3月に回答があった企業の採用スケジュール

    2月に回答があった企業と3月に回答があった企業の採用スケジュール

新型コロナウイルス感染拡大が採用スケジュールにどのような影響を及ぼしているかを検証するため、2月に回答があった企業と、感染拡大のニュースが大きく報道され始めた3月に回答があった企業の回答を比較した。

2月に回答があった企業では前年に比べ「前倒し傾向」がみられたが、3月以降に回答があった企業では「エントリーシート結果通知」「面接」「内々定出し」の開始時期が1カ月ほど後倒しになる様子が見受けられた。

同社はこの状況について、「新型コロナウイルスの影響を受け、学生との接触機会が限定された結果、採用活動における選考フェーズが後倒しになっているようだ」との見解を示している。

2021年卒の採用予定数は「大学(文系)」「大学(理系)」「大学院(理系)」など、いずれの属性でも「前年並み」とした割合が最も高かった。また、「増やす」が「減らす」を大きく上回っている。

  • 2021年卒の採用予定数

    2021年卒の採用予定数

新型コロナウイルスの感染拡大防止のために大規模イベント自粛要請が出され、合同企業説明会や大人数での会社説明会が中止・延期されている。こうした環境下で採用手法にも影響が出ているという。

「特に注力した採用手法」としては「個人面談」が最も多く、36.5%だった。前年(32.2%)からトップではあったが割合は4.3pt増加している。「今年から導入した採用手法」としては「WEBセミナー」が16.9%で、前年(7.3%)から9.6pt増と大きく導入が進んだ。

同社は「企業が学生との接触機会を持つために『1回の接触を少人数化する』『WEB化する』などの対策を講じている様子がうかがえる」とコメントしている。

  • 特に注力した採用手法および今年から導入した採用手法

    特に注力した採用手法および今年から導入した採用手法