5つの色に光輝くスーパー戦隊が新しく登場した。その名は『魔進戦隊キラメイジャー』。キラメイジャーになるのは、輝く精神の源「キラメンタル」が特に強い5人の若者たち。彼らは宝石の国・クリスタリアからやってきたキラメイストーンによって戦士に選ばれ、地球の人々から希望や輝きを奪い取ろうとする邪悪なヨドン軍に立ち向かっていく。

『キラメイジャー』単独インタビューの今回は、キラメイピンク/大治小夜を演じる工藤美桜が登場。「美人すぎる天才外科医」の小夜は、包容力のある"大人の女性"として立ちふるまい、周囲をたちまち"癒し"の空間に変えてしまう。ここでは工藤から、オーディション合格の喜びや、手術シーンで自分を"デキる女性"に見せる秘訣、優秀な外科医としての表現力など、さまざまな話題をで工藤の魅力に迫った。

  • 工藤美桜(くどう・みお)。1999年生まれ。東京都出身。『仮面ライダーゴースト』(2015年)で仮面ライダースペクター/深海マコトの最愛の妹・カノン役でレギュラー出演。CMや朝の情報番組レポーター、そして『神ちゅーんず~鳴らせ!DTM女子~』(2019年)をはじめとするテレビドラマや『恋と嘘』(2017年)『春待つ僕ら』(2018年)などの映画作品で活躍する。撮影:大塚素久(SYASYA)

――工藤さんは『仮面ライダーゴースト』(2015年)の深海カノン役でレギュラー出演していましたが、こんどはスーパー戦隊シリーズに、しかも変身ヒロイン役での出演ということで、発表された瞬間から特撮ファンの方々のすごい反響がありましたね。

キャスト発表があった日(1月16日)、Twitterのトレンドワードに「カノンちゃん」が入ったのには驚きました。しかも「マコト兄ちゃん」まで(笑)。カノンは『仮面ライダーゴースト』の中でもそれほど目立つキャラじゃないんじゃないかな、と自分では思っていたんですけど、あんなにカノンを愛してくださるファンの方がたくさんいたんだと知って、うれしかったです。

――今回の『キラメイジャー』キラメイピンク/大治小夜役はオーディションで決まったそうですね。「決まった」と知らされたときの心境を聞かせてください。

マネージャーさんとカフェで休憩しているとき、急に「家から撮影所まで何分くらいかかる?」って尋ねられたんです。なんで?と思っていたら「ジャン! 決まりました!!」って、キラメイジャーが5人そろっているデザイン画を見せてもらって……。その発表の仕方、すごくないですか!? あまりにもビックリしたのと、うれしいという気持ちが合わさって、大きな声を出してしまいました。たぶんまわりにいる人たちはうるさかったと思います(笑)。

――オーディションのとき、『仮面ライダーゴースト』でご一緒されたスタッフさんにお会いしたことなんてありましたか。

「スーパー戦隊」と「仮面ライダー」は別々のスタッフさんなので、知ってる方はいませんでしたけど、唯一『仮面ライダーゴースト』でご一緒した山口(恭平)監督がいらっしゃったので、久々の再会ができてうれしかったです。

――工藤さんが小さいころに好きだった「スーパー戦隊」は『百獣戦隊ガオレンジャー』(2001年)なんだそうですね。ガオレンジャーとの思い出があれば、教えてください。

大好きでした、ガオレンジャー。幼かったのでもうストーリーの細かな部分は覚えていないんですが、夢中になってテレビを観ていたことだけは記憶にあります。子どものころ、お部屋にガオレンジャーのポスターを貼っていて、写真が残っているんです。

――キラメイピンク/大治小夜という役は「美人すぎるスーパードクター」という設定ですが、演じるにあたって気をつけられたことは何ですか?

お医者さんって、見た目にも頭がよさそうなイメージがありますから、私がそんな風に見えるのかな~って、少し心配していました。ふだんからヘラヘラとしていますから……(笑)。そこでお医者さんぽく見せるためにどうしたらいいかなと考えて、米倉涼子さんのドラマ『ドクターX』を観て、手術をする際の立ち振る舞いとか、マスクをしていて表情が出せない中、目だけでどのように意思を伝えられるか、などを研究しました。どうやったら手術シーンで「スーパードクター」に見えるのか、キャラこそぜんぜん違いますけど、米倉さんをお手本にして撮影に臨みました。

――映画『魔進戦隊キラメイジャー エピソードZERO』では、そんな工藤さんの努力の甲斐あって、見事な手術シーンが披露されましたね。スーパードクターらしさを表現するとき、どんなところに注意されましたか。

撮影の前に、医療指導の方に「できるお医者さん」に見える動きを教えていただいたんです。たとえば「手首をクイッと返す動きがカッコいい」とか。私はまったく知識がないものですから、お医者さんのそういうところを見る人は見てるんだな~、こういうのがカッコいいのか、と感心しましたね。また、助手の方からメスを手渡していただく際「手元を見ない」というのもありました。小夜はふだんホワホワした雰囲気なのですが、手術に臨む際にはキリッとした表情に変わるんです。その切り替えの部分を見てほしいですね。

――変身前の衣装について、初めて身に着けられたときの感想を聞かせてください。

すごくカッコよくて、カワイイと思いました。昔からこういうヒーローコスチュームを着てみたかったという、憧れが現実のものになった喜びを感じます。ケープのデザインもステキですし、キラキラした素材もすばらしいと思います!

――憧れといえば、キラメイピンクに初めて「変身」するシーンのときもテンション上がったのではないでしょうか。

そうですね(笑)。変身ポーズはアクション監督の福沢(博文)さんから教えていただいたんですが、5人の個性がそれぞれ活かされていて、ひとりずつ構えの形が違うんです。私はお医者さんらしく、両手の甲を見せて構えます。他のみんながどんなポーズをしているかも注目ですよ。


インタビュー後半では、現場でのチームワークや、アフレコなど特撮作品ならではの撮影の模様を尋ねた。

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