ホンダの新型コンパクトカー「フィット」は、発売から10日の2月24日現在で約2万3,000台の受注を獲得した。月間販売目標は1万台。5つのタイプのうちで売れ筋はどれか、選ばれているのはガソリンエンジンかハイブリッドか、そのあたりをホンダに聞いた。
好みに応じて選べる5タイプ、売れ筋は?
フィットは2001年に誕生したホンダのコンパクトカー。今回の新型は4世代目となる。初代は同社の「M・M思想」(マン・マキシマム/メカ・ミニマム思想)を具現化した広い室内や多彩なシートアレンジ、優れた環境性能などを特徴とし、ホンダを代表するモデルの1つとなった。3世代の累計販売台数は269万台。保有台数はホンダ車で最多の180万台超に達するという。
新型フィットの開発コンセプトは「心地よさ」だ。こだわったのは、「心地よい視界」「座り心地」「乗り心地」「使い心地」の4点。実際に運転してみると、厚さを従来の半分以下にしたというフロントピラーの効果もあってか、どの方向を見てもすっきりとクリアな視界が確保されている上、クルマそのものの大きさが感覚的に把握しやすく、とても運転しやすいクルマに仕上がっていた。
ホンダはライフタイルとライフステージに合わせて選べる5タイプのフィットを用意した。価格の安い順に「ベーシック」(BASIC)、「ホーム」(HOME)、「ネス」(NESS)、「クロスター」(CROSSTAR)、「リュクス」(LUXE)の5種類だ。価格は最も安い「ベーシック」のガソリンエンジンモデル(FF)が155万7,600円、最も高い「リュクス」のハイブリッド(4WD)が253万6,600円となっている。
パワートレインは、5つのタイプのそれぞれで1.3Lのガソリンエンジン(トルクコンバーター付き無段変速オートマチック)と1.5Lガソリンエンジン+2モーターのハイブリッドシステム「e:HEV」から選択できる。駆動方式はFF(前輪駆動)と4WD(4輪駆動)の2種類だ。
ホンダによれば、当初の予想構成比はハイブリッドがベーシック30%、ホーム33%、ネス8%、クロスター18%、リュクス11%、ガソリンエンジンが同じ順番で48%、25%、6%、9%、9%だった。実際の構成比(2月24日現在)は、ハイブリッドとガソリンエンジンの合算でベーシック20%、ホーム46%、ネス6%、クロスター14%、リュクス15%となっているという。パワートレインの内訳はハイブリッドが72%、ガソリンエンジンが28%だった。