『ルパパト』×『リュウソウジャー』キャスト勢ぞろいにファン歓喜、『スーパー戦隊MOVIEパーティー』舞台挨拶

『スーパー戦隊MOVIEパーティー』と銘打たれた、『劇場版騎士竜戦隊リュウソウジャーVSルパンレンジャーVSパトレンジャー』『魔進戦隊キラメイジャーエピソードZERO』の二本立て映画の完成披露上映会が29日、東京・新宿バルト９にて開催された。舞台挨拶には『騎士竜戦隊リュウソウジャー』と『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』の主要キャストが勢ぞろいし、集まったスーパー戦隊ファンを歓喜させた。

上段左から元木聖也、奥山かずさ、工藤遥、キラメイブルー、キラメイピンク、キラメイレッド、キラメイグリーン、キラメイイエロー、岸田タツヤ、兵頭功海、渡辺勝也監督、下段左から横山涼、濱正悟、結木滉星、伊藤あさひ、一ノ瀬颯、綱啓永、尾碕真花、小原唯和

『リュウソウジャーVSルパンレンジャーVSパトレンジャー』（通称：リュパパト）のストーリーは次のとおり。ルパンレンジャーとパトレンジャーが壊滅状態に追いやった異世界犯罪者ギャングラーの残党・ガニマが出現し、リュウソウジャーの相棒である騎士竜たちを身体に組み込んだ"金庫"の中に閉じ込めてしまった。ガニマを追うバンバとトワは国際警察と遭遇し、傷ついたコウは魁利に助けられる。果たして、金庫に捕らわれた騎士竜たちは無事帰ってくることができるだろうか。騎士、快盗、警察という３つの戦隊が入り乱れ、巨大な悪に戦いを挑んでいく。

映画上映後の興奮冷めやらぬ中、客席後方からキャスト陣が現れ、大きな歓声と拍手が飛んだ。やはりひときわ大きな声が上がったのは、テレビ放送終了からおよそ１年ぶりに"帰ってきた"ルパンレンジャー、そしてパトレンジャーの面々がステージに立った瞬間だった。

ルパンレッド/夜野魁利を演じる伊藤あさひ。

パトレン１号/朝加圭一郎を演じる結木滉星。

ルパンブルー/宵町透真を演じる濱正悟。

パトレン２号/陽川咲也を演じる横山涼。

ルパンイエロー/早見初美花を演じる工藤遥。

パトレン３号/明神つかさを演じる奥山かずさは、ファンの熱い声援を受けて「みんなありがとう～～!」とつかさがぬいぐるみを愛でるポーズを再現。

ルパンエックス/パトレンエックス/高尾ノエルを演じる元木聖也は当初の出演予定になかったのだが、幸いにも都合がついて登壇することが叶った。元木は「ボンジュール!」と華麗なノエルの挨拶を行ったのち、軽やかにバック宙を決めてみせ、放送当時とまったく変わらない身体能力の高さを披露した。

リュウソウレッド/コウを演じる一ノ瀬颯。

リュウソウブルー/メルトを演じる綱啓永。

リュウソウピンク/アスナを演じる尾碕真花。

リュウソウグリーン/トワを演じる小原唯和。

リュウソウブラック/バンバを演じる岸田タツヤ。

コウたち陸のリュウソウ族と異なる"海のリュウソウ族"で、子孫繁栄のために人間の女性との恋愛・結婚を切望しているリュウソウゴールド/カナロを演じる兵頭功海。

本作のメガホンを取った渡辺勝也監督は、今回の映画で印象深いシーンとして「魁利と圭一郎が歩道橋の上で会うところ」を挙げ「まるでテレビシリーズの続編……『ルパパト２』を作っているような気がしました」と笑顔で語り、テレビシリーズでも印象に残る「魁利と圭一郎の一時的な接触シーン」が今回の映画に存在し、重要なポイントとなっていることを明かした。

伊藤は今回の映画に出演したことをふりかえり「"ルパパト"チームはあまりはしゃぎすぎないので有名だったんですけど、今回は久々だったし、楽しくなっちゃって……」と話したら、すぐ工藤が伊藤の言葉を受けて「同窓会気分といいますか」と撮影現場の雰囲気を回想した。久しぶりの現場ということで楽しくなりすぎたという結木は「スタッフさんに、わりとよく怒られたよね（笑）」と、ルパパトチームみんながいつもよりはしゃいでいたことを明らかにした。

また工藤は「リュウソウジャーのみんなと一緒に、和気あいあいとした雰囲気で撮影できたので、よい思い出になりました」と、リュウソウジャーとの「ＶＳ」に確かな手ごたえを感じていたもよう。

結木は久々に『ルパパト』として撮影に臨んだときのことを思い出し「髪型を以前と同じように維持していたのは、僕だけ」と語って胸を張ったが、隣の濱も「俺も維持してるよ」と強く主張。続いて結木が「圭一郎と透真だけは、作品にかける思い入れが違いますから（笑）」とジョークを飛ばしながら「みんなとまた、仕事を通じて共演できたのは嬉しかったです」と、仲間との撮影現場での再会に感慨深げだった。

元木はルパンレンジャー、パトレンジャーのどちらにも通じている上に、リュウソウジャーとのつながりもあるため、今回の映画では3戦隊の"つなぎ役"といった重要なポジションにいるようだ。元木が「みなさん、映画の中で僕が"回って"いましたけど、観ていただけましたか？」と客席に問うと、工藤、奥山の2人が「ノエルの動きが凄すぎて、私たちは"爆笑"してました!」と、あまりにも身体能力がすごすぎるので、驚くというよりも"ウケて"しまったことを明かした。また元木のアクロバットアクションは、渡辺監督のこだわりによってワンカットで撮るなどして「スタンドイン（吹替え）」を使っていおらず元木自身がしっかりアクションを行っていることを強調し、映画の中でも大きな見どころとなっているという。

横山は久々に国際警察の制服を着た思いとして「やはりこの衣装を身に着けるとテンションの上がり方が違います。身がひきしまる思いです。今でも最初のころに思った"ヒーローになれてよかった"という思いを持ち続けています」としみじみ語った。

今回の映画では、ルパパトメンバーのひとりひとりがリュウソウジャーそれぞれのメンバーと関わっていく展開となった。つかさはなんとカナロに一目惚れされてしまい、ここから大きな騒動に発展する。ルパパトとリュウソウジャーの共演について奥山は「台本を読んだときから"エモく"てよかったです。リュウソウジャーとの絡みがあるからには、みんなと仲良くやりたいなって思っていました」と「ＶＳ」シリーズならではのヒーロー共演を楽しみにしていたと打ち明けた。

リュウソウジャーチームも思いは同じで、尾碕からは「とてもフレンドリーな"先輩"たちで、頼らせていただきました。ありがとう先輩!」とあらためてルパパトメンバーに感謝する場面もあった。

兵頭は、リュウソウジャーのメンバーが持っていない個性を発揮している『ルパパト』メンバーに出会って「作品が違うだけで、こんなにも"面白い"方々がいるのかと改めて思いました」と、作品が持つカラーによるキャラクターの"違い"に感銘を受けたことを明かした。

小原はルパパトチームとの共演について「僕はこの１年間ずっと"ヒーロー"を演じてきましたけど、"逮捕"されるのは初めてです。地球を守っているのに、なんで逮捕されるんだろうって、不思議に思いました」と、国際警察＝パトレンジャーに逮捕（理由は映画を見てのお楽しみ）されることへのインパクトの強さを語った。すると結木と横山が「俺たち、2年前にもヒーローを"逮捕"しましたし」と、Vシネクスト『ルパンレンジャーVSパトレンジャーVSキュウレンジャー』のシチュエーションをいきなり出して、客席を沸かせた。

トワとともに、国際警察から取り調べを受けたバンバの話を聞こうと、なんと岸田には小原と兵頭の２人から同時にマイクを向けられることに。岸田は「リュウソウジャーは山など自然に囲まれた場所での撮影が多かったのですが、ルパパトは街のど真ん中が多く、新鮮な感覚がありました。あと、滉星とはもともと仲がよかったから、がっつりと共演出来て嬉しかったな」と、ヒーローを演じる以前から交流があった結木との共演を楽しんだことを語った。

綱は「僕は変身前だとノエルさんといっぱい絡ませていただきましたが、変身後ではダンディな低音でおなじみのルパンブルーさんと絡んでいました!」と朗らかに共演の喜びを語ったが、すかさずそこに「（渋味のある低音で）……ルゥパンブルゥゥウウッ!」と濱がルパンブルーの名乗りをあげ、客席からの大歓声を浴びた。綱が「素面のときも絡みたかったですね」と話すと濱は「さっき楽屋でたくさん絡んだから、あとで動画をSNSにあげておこう」と、同じブルーのヒーロー同士の友情が芽生えたことをアピールしていた。

マスコミ向けのフォトセッションに先がけ、映画で初登場する新戦隊『魔進戦隊キラメイジャー』の5人がステージに登場し、華麗なる個人名乗りと集合名乗りポーズを決めてみせた。文字通りきらめくマスクとスーツで現れたキラメイジャーを観た結木は「きらめいてるわ……キラキラだ」と思わず感心していた。

イベントの締めくくりには『スーパー戦隊ＭＯＶＩＥパーティー』にちなんで、キャスト全員と渡辺監督が巨大クラッカーを手にし、客席へ金テープを打ち出すという趣向が行なわれた。

最後にマイクを手にした結木は「リュウソウジャーの物語に加えて、ルパパトの"その後"の物語が語られます。どちらのファンの方も楽しめる作品です。映画が面白かったら、すぐSNSで"面白かった"と拡散してください!」と、見どころ満載の本作を多くの人に観てもらいたいという素直な気持ちを述べた。

伊藤は「ルパパトファン、リュウソウファンのみなさんと久々に会えて嬉しかったです。映画ではルパンレンジャー、パトレンジャー、リュウソウジャー、そしてキラメイジャーと４戦隊の活躍が楽しめます。これはなかなかないことだと思います。ぜひ上映期間中にもう一度、足を運んでください。今日は来てくれて、ありがチュー!」と、魁利の決めセリフと共にファンへの感謝の思いを伝えた。

一ノ瀬は、全身に力を込めながら「ヒーローとは何年たっても愛される不変の存在であり、すばらしいものだということを改めて感じてもらえたと思います! 僕たちリュウソウジャーもルパパトのみなさんから託されたバトンを、リュウソウジャーへ渡していくことになります。これからも"スーパー戦隊"をよろしくお願いします!!」と、ルパパトからリュウソウジャー、そしてキラメイジャーへと続いていく「スーパー戦隊シリーズ」をいっそう愛してもらえるよう、大勢のファンに呼びかけた。

『リュウソウジャーVSルパンレンジャーVSパトレンジャー』の同時上映作品として公開される『魔進戦隊キラメイジャーエピソードZERO』は、テレビ放映開始（３月８日）に先がけて、キラメイジャー誕生の瞬間が描かれるとのこと。