東京メトロは21日、フィリピンFEATI大学への教材として、丸ノ内線02系2両を無償譲渡すると発表した。譲渡する丸ノ内線02系は海を渡って2020年2月にFEATI大学に設置され、鉄道関係学科を新設する同大学の教材として活用されることになる。
東京メトロは現在、国際協力機構発注の「フィリピン国フィリピン鉄道訓練センター設立・運営能力強化支援プロジェクト」への参画を通して、フィリピンの鉄道人材の育成に携っている。
フィリピンでは、複数の鉄道プロジェクトが進行中であり、今後は鉄道人材の需要が増加することが見込まれている。そのような背景の下、FEATI大学は私立大学初の鉄道関係学科を新設することになり、東京メトロは鉄道訓練センターのプロジェクトを通してFEATI大学と友好関係を築く中で、同大学から東京メトロ保有車両など鉄道関係設備の寄贈依頼があり、またフィリピン運輸省からも協力要請があったという。
東京メトロとしては、今回の寄贈がフィリピンにおいて日本の鉄道システムを理解する人材育成に資することや、フィリピン鉄道市場における東京メトロの認知度を高めることが期待できるなどの観点から、車両更新時期に合わせ、丸ノ内線の車両02系を無償譲渡することに決めた。