東京メトロ有楽町線・副都心線の新型車両17000系が製造会社の工場を出場し、東海道本線などを経由して東京方面へ輸送された。2020年度中に営業運転を開始し、2022年度までに計21編成180両を導入する予定となっている。

  • 東京メトロ有楽町線・副都心線の新型車両17000系。車体前面はシートに覆われていた

新型車両17000系の第1編成は10両編成で、1号車から「17001」「17901」「17801」「17701」「17601」「17501」「17401」「17301」「17201」「17101」。1月17日に、日立製作所笠戸事業所につながる専用線を持つ山陽本線下松駅から東京方面へ輸送されたと報じられた。翌日午前は電気機関車EF210形153号機に牽引され、愛知県内の東海道本線を走行した。

車体前面はシートに覆われていたが、既存車両7000系・10000系を連想させる丸型のヘッドライトを特徴としており、シート上からも形状を確認できた。車体側面の上部と窓下には、有楽町線・副都心線の路線カラーに合わせた2色のラインを配している。車内も両路線のカラーにちなんだスタイリッシュなデザインになるという。

車両の床面高さを低くしてホームとの段差を低減させたほか、車いす・ベビーカー利用者向けのフリースペースを全車両に設置し、車体側面にフリースペースの位置を示すサインを掲示するなど、快適に利用できる車両をめざしている。さらなる安全・安定輸送を実現するため、万が一の脱線時にも自動で列車を停止させる脱線検知装置、総合指令所などから走行車両の機器状態をモニタリングするシステムも導入する。

東京メトロ有楽町線・副都心線の新型車両17000系は2020年度下半期に1編成(10両編成)が営業運転を開始する予定。2022年度までに10両編成を6編成、8両編成を15編成、計21編成180両を導入予定としている。

  • 新型車両17000系はEF210形に牽引され、東海道本線を東京方面へ。有楽町線・副都心線の路線カラーに合わせた2色のラインを車体側面に配した