年末ならではの活気ある風景を目にすると、もうすぐやってくるお正月の雰囲気を感じることができますね。門松、しめ縄、鏡餅……近年では洗練されたデザインのお正月飾りもたくさんあって、見ているだけも楽しい気持ちになります。お正月飾りには、いったいどんな意味があるのでしょう。今回は、運気ダウンにつながるお正月飾りで気をつけたいことをご紹介します。
正月飾りは神様のお迎えをする準備
お正月になると各家々に、その家に住む人を守護し、一年間の幸運を授ける年神様がやってくるといわれます。お正月飾りは、五穀豊穣、商売繁盛、健康を祈り、年神様をありがたくお迎えするための準備でもあります。
そのため古くは年末になると、神様に失礼のないよう大掃除をして家を清め、お節料理を作り、お正月の間の煮炊きは控えました。それも静かに年神様をお迎えして祝うためです。
家の門の前に飾る門松は、神様が迷うことなく降りてくる目印となり、いわばランドマークのような役割を果たします。生命力の強い松や竹に縁起物で飾られた一対の門松に無事に神様が降りてきた後は、神様がいる場所、すなわち依り代となり福を家に招き入れます。
鏡餅も同じく年神様が宿る依り代となります。豊かに実った稲からできるお餅は、めでたいハレの日の食べ物です。三種の神器の一つとなる鏡のように丸く整えられ、2段に重ねられます。2は陰陽を表し、天と地、男性と女性などあらゆるものの和合を表します。
神社でもよく見かけるしめ縄は、清浄な土地を示す結界となります。神様の神域と不浄な場所に境を設け、マイナスのエネルギーが入らないようにする魔よけです。しめ縄を飾ることで清浄な場所となり、厄を祓うことができます。
29日と31日に飾ると不幸がやって来る!?
お正月飾りを飾り付ける日は、いつでもいいわけではありません。縁起の悪いNGな日もあります。29日に飾ると「二十苦」で苦労が重なるとされ、よくありません。31日の大晦日は「一夜飾り」ともいわれ、神様にも失礼とされることから、よくないとされています。
正月事始めの日とされる13日から28日までには、飾り付けるのがGOODです。その前に大掃除をして家をキレイにしておくことも大切です。
いつ片づける?
お正月飾りは、「松の内」といわれる1月7日を過ぎたら外します。外したお正月飾りは、神社やお寺などで行われるどんど焼き(左義長)に出しましょう。お焚き上げの煙とともに各家でお正月を過ごした神様が天に戻られます。また、この火や煙にはご利益があるとされ、浴びると無病息災に一年健康で過ごせるとされます。どんど焼きは、小正月となる1月15日前後に行われるのが一般的です。
どんど焼きに出せない場合はゴミとして出すことになりますが、通常のゴミとは分け、個別にして塩をふってから出すといいでしょう。
鏡餅は鏡開きとされる1月11日まで飾ります。鏡餅を食べることにより神様の御魂を分けてもらえるといわれます。焼きもちやお雑煮にしてありがたくいただきましょう。
いかかでしょうか? ハレの日となるお正月を楽しく過ごして、2020年も豊かな年としましょう。