数々の人気脚本家を輩出してきた「第31回フジテレビヤングシナリオ大賞」の受賞者が27日に発表され、大賞に会社員・中村允俊さん(28)の『パニックコマーシャル』が選ばれた。賞金500万円が贈られ、12月にドラマ化もされる。

  • 「第31回フジテレビヤングシナリオ大賞」大賞の中村允俊さん

『パニックコマーシャル』は、CM制作現場を舞台にしたワンシチュエーションのバックステージコメディ。審査委員長のフジテレビ・加藤裕将氏は「とにかくエンタテインメント性が高い作品に仕上がっている」と評価した。

中村さんは「20歳までに脚本家になりたいと思って賞を出してダメで、23に出してもダメで、25でもダメで、27もダメで、もうダメかなと思ってやっと大賞をいただけて、ここから頑張っていきたいと思ってます。本当に良かったっです」と喜びをコメント。

また、今後の目標を聞かれると「とにかくジャンル問わずにいっぱい(脚本)を書いていって、ネットで世界の人にも拡散されるようなドラマを作るように頑張っていきたいと思います」と意気込みを語った。

坂元裕二、野島伸司、尾崎将也、古家和尚といった脚本家が受賞してきた同賞。今回は1,733編(前回1,463編)の応募があり、大賞作品は12月16日(深夜1:15~)に同局でドラマ化される。キャストは後日発表される。

佳作(賞金100万円)には、ドラマ制作・演出家の上田迅さん(31)の『藁の上の禿頭』、学生・四反田凛太さん(16)の『東京まではあと何歩』、会社員・遠藤大輔さん(38)の『ヒトノカケラ』が決定。フジテレビの保原賢一郎第一制作室部長は「(受賞した4作品は)見事にジャンルがバラエティに飛んで、個性が全く別な方向に花開いて面白い作品がそろっております」と太鼓判を押した。

次回の同賞は、12月中旬から募集開始。締切は来年2月28日で、同年秋頃に結果が発表される予定だ。

  • (左から)四反田凛太さん、中村允俊さん、上田迅さん、遠藤大輔さん