吉本興業は26日、東京国税局から7年間で合計約1億2000万円の申告漏れを指摘されたお笑いコンビ・チュートリアルの徳井義実(44)の税務申告漏れの経緯について、詳細を報告。徳井が委任していた税理士に確認し、度重なる申告漏れや未納があったことが明らかになった。
徳井は、個人会社としてチューリップ社を2009年に設立。タレント活動に基づく収入はすべて同社に入れ、徳井は役員報酬を受領している。
だが、設立初年度の2010年3月期から12年3月期まで、各年の申告期限内に申告をしておらず、税務署からの指摘を受け、3年分を合わせて12年6月25日に申告した。
さらに、13年3月期から15年3月期分についても、各年の申告期限内に申告をしておらず、また税務署からの指摘を受け、3年分を合わせて15年7月23日に申告。だが、納付については、再三にわたる税務署からの督促にもかかわらず、手続き怠慢で行わず、16年5月頃に銀行預金を差し押さえられることになったという。
こうした経緯から、18年9月頃に国税局の税務調査を受け、16年3月期から18年3月期の3年分については無申告であるため、申告するように指摘を受けた。
一方、徳井個人としての所得税申告は、12~14年の3年分について無申告であるため、申告するように指摘され、15年7月23日に3年分を申告。また、15~17年の3年分についても同様に無申告であるため申告するように指摘を受け、税務署の指導に従い18年11月頃に申告した。18年分については期限内に申告を済ませているという。
さらに、チューリップ社と徳井個人の社会保険料の納付状況について、09年の法人設立時に社会保険の加入手続きをしていない状況が続いていたといい、速やかに加入手続きをするとしている。
吉本興業は「徳井が速やかに保険の手続きを実施し、社会的責任を果たすまで必要な手続きをフォローしてまいります。 また当社はこれまでコンプライアンス研修を実施してまいりましたが、今後は税務に関する正しい知識・情報についても研修内容とした上で、徳井のみならず所属タレント全員に対する納税意識の啓蒙を続け、また各種手続きについてもサポートをしてまいる所存です」とコメント。
徳井は、26日から当面、活動を自粛することが発表されている。