俳優の新田真剣佑と北村匠海がW主演を務める、映画『サヨナラまでの30分』(2020年正月公開)の音楽フェスシーンの撮影画像が25日、公開された。

  • 新田真剣佑

同作は萩原健太郎監督×大島里美(脚本)による完全オリジナル作。1年前に死んだ人気ミュージシャンのアキ(新田)と、人と距離を置いている就活中の颯太(北村)と正反対の2人だが、アキが残したカセットテープの再生ボタンを押した30分間だけ、アキは颯太の体を借りて、恋人やバンド仲間に会いに行く。

同シーンは2019年の夏に、実在する音楽フェス「りんご音楽祭」とコラボして、早朝から日が暮れるまで総勢600人のエキストラと共に3日間かけて撮影が行われた。映画の見どころのひとつである音楽フェスシーンのロケ地は松本市にあるアルプス公園で、新田と北村はボーカル&ギターを担当。ギターの山科健太役は葉山奨之、ドラムの重田幸輝役は上杉柊平、ベースの森涼介役は清原翔、ピアノの村瀬カナ役は久保田紗友が演じる。

新田の演じるアキが北村の演じる颯太の体を借りるという設定のため、フェスシーンは新田と北村が各々歌うシーンを順番に撮影していく。半日ずっとライブをしているような撮影で、新田や北村がエキストラにエールを贈り会場を盛り上げる場面も。米津玄師の「Lemon」のMVや、映画『新聞記者』、『ホットギミック ガールミーツボーイ』の今村圭佑が撮影を務め、メンバーたちの演奏、手元、表情を撮っていく。

監督自身もスタッフも「グッときた」「鳥肌がたった」など感動のリアクションの連続となった演奏シーンは、スタッフがエキストラに「格好いいけれど見入りすぎないように、あくまでも音楽(フェス)を楽しみに来ている設定で、とにかく音楽を楽しみましょう!」と声をかけることも。注目の若手俳優たちが本気で挑んだフェスシーンは同作の見どころにもなっている。

萩原健太郎監督 コメント

・苦労した点、工夫した点、注目して欲しい点

今回の映画で常に大事にしていて、特にりんご音楽祭シーンで強く意識したのは、自分が全キャストにとって一番の味方でいるという事です。みんながそれぞれ責任を持ってやった事はある種の正解だと思うので、絶対に否定せずどうしたらさらに良くなるか、理想としている所に近づけるか、という観点でコミュニケーションを取りました。そもそも僕が単純にみんなを好きすぎるというのが大前提であるのですが……。

・全体の撮影を通じて現場の雰囲気・キャストたちの様子

今回、現場の雰囲気は最高に素晴らしかったです。キャストのみんなが常に前向きに、役とシーンと向き合ってくれたからです。文字通りみんなです。特に演奏シーンが圧巻で、それぞれが本気で努力し、自分自身を乗り越えてくれました。映画を通してどんどん魅力的に成長して行くみんなの姿には本気で感動しました。ぜひ劇場で観ていただきたいです。

井手陽子プロデューサー コメント

・苦労した点、工夫した点、注目して欲しい点

印象的だったのは、観客役として集まってくださった多くのエキストラを前にしたときの、ステージに立った俳優たちの変化でした。緊張感がありながらも、自由に、そして、とても楽しそうに演奏する姿は、それまでスタジオで練習していた時よりも、各段に熱を帯びたものでした。何度も同じ演奏を繰り返し撮影していたにも関わらず、途切れない集中力の高さ、繰り返せば繰り返すほど、その短い時間の中で、さらに上達していく様に、感動すら覚えました。

・全体の撮影を通じて現場の雰囲気・キャストたちの様子

オリジナル作品だからこその自由度の高さが、スタッフ全員のクリエイティビティを刺激し、撮影時でも新しいアイデアが日々生まれ続ける、活気のある現場でした。キャスト陣は、まるで学生時代から一緒に過ごしてきたかのように和気あいあいとして、映画の中にあるキャラクターの関係性そのもの。そんな中でも、それぞれが役に対しては、常に真剣に向き合い、芝居するたびに、オリジナルなキャラクターに深みが増し、完成されていった感じがしました。また、彼らを見守るベテランキャストの温かい眼差しも、とても印象的でした。