秋から冬にかけて、認可保育園の入園申し込みがスタートします。保育園入園に必要な条件としては、どのようなものが挙げられるのでしょうか。入園選考の仕組みや、選考に使われる「選考ポイント」について解説します。

  • 保育園の入園条件は? ポイント計算や入園選考の仕組み(画像はイメージ)

    保育園の入園条件は? ポイント計算や入園選考の仕組み(画像はイメージ)

保育園に入園するために必要な条件は?

未就学(0~5歳)の子どもが利用できる保育サービスには、認可施設、認可外の保育施設、一時保育、ベビーシッター、ファミリーサポートなどさまざまありますが、ここでは、利用に際して一定の条件が必要となる「認可施設」について説明します。

認可施設には、認可保育所のほか、国の「子ども・子育て支援新制度」に基づき、新設・拡充された認定こども園、地域型保育事業(小規模保育、事業所内保育など)があります。

これらの施設は「保育を必要とする家庭の子ども」を保育する目的で設置されているため、利用にあたっては、自治体から保育の必要性を証明する「保育の支給認定」を受ける必要があります。

保育を必要とする理由には、就労、出産、疾病、障害、介護、求職、就学、社会的養護などさまざまな事由が認められており、保護者全員(夫婦の場合は、両親2人分)の状況を証明する書類などと合わせて、申請することができます。

認可施設の選考の仕組みと計算方法

認可施設の入所選考は、各世帯の保育の必要度合いを、各自治体の独自の基準で点数化するところから始まります。これが「世帯の指数」(いわゆる選考ポイント)です。

自治体では、この指数が高い世帯から優先的に入園できるように調整しています。なお、世帯の指数は、保育を必要とする理由に基づく「基本(基準)となる指数」と、保護者や児童の事情に基づく「調整指数」を合算して計算する自治体が多くなっています。

世帯の指数が同点の場合、さらに「優先順位」が高い世帯から選考されます。優先順位として考慮される事由としては、生活保護世帯、ひとり親、多子世帯、同一園に兄弟がいる、保護者や児童本人に障害がある、単身赴任であるといったもののほか、待機期間、世帯の所得(住民税額)や、その自治体に住んでいる期間の長さまで考慮する自治体もあります(こうした事由は、「調整指数」の加点の条件としている自治体もあります)。

指数の加点要素・減点要素

指数が加点される代表的な例としては、

(1)小規模保育や待機児童対策用の保育施設など、5歳に満たない年齢で卒園時期が来てしまう施設の卒園時

(2)産休・育休明けの利用申請

(3)認可外施設を自費で利用している場合

などがあります。ただし、(3)の認可外施設を利用している場合については、就労実績や利用期間・時間(例えば、有償で月16日以上1日4時間以上利用している)など細かな要件があるほか、近年では、このようなルールを廃止する自治体も増えているので、最新の情報を確認するようにしましょう。

また、求職中の方については、一般的に、就労継続の方よりも点数が低くなってしまう傾向があります。しかし中には、内定を得ている方や、申し込み前にそれほどブランクを空けずに仕事をしていた方に、加点をつける自治体もあります。

少しでも高い点数を確保できる条件はないか、また自ら獲得できるような工夫はできないかなど、確認・検討しておくとよいでしょう。

減点となる条件は、入園申請を出した園を辞退した場合(数カ月から年度内いっぱいなど期限はさまざまです)、65歳未満の同居者が保育できる場合、報酬実績が一般の時給と比べて著しく低い場合など、自治体によって大きく異なります。

また、自治体の中には、産休・育休が終わっているのに、自宅や自宅外で保育できている場合に減点するところがありますので、仕事復帰や保育サービスの利用を決める前に、自治体の保育園利用案内に目を通しておいた方がよいでしょう。

なお、減点ではありませんが、基準指数の計算で、居宅内労働である場合(居宅外労働に比べて)、自営業で補助的な仕事を行っている場合は不利となる自治体がありますので、自分がどの条件に該当するのか、はっきりしない場合は自治体に確認しましょう。

自分たちの持ち点では不安……という場合

保育園の激戦エリアでは、基本(基準)指数では差がつかず、「調整指数」や「優先順位」で差がついてしまう場合も多くなります。

このため、世帯年収が高い世帯や、居住年数・月数が短い世帯など、条件的に不利になるおそれがあるご家庭の場合は、認可施設だけに申し込んで安心するのではなく、認証保育所やその他の認可外施設などを含め、預け先の確保に向けて、早めに行動しておくとより安心です。

なお、詳細度のレベルはさまざまですが、前年度のボーダー点数表を公開する自治体は増えています。保育園ごとの難易度をチェックしたり、自分が入園できる確率などを考える材料にもなりますので、そうした情報がホームページなどで公開されていないか、また公開されていなければ開示してもらえないか、自治体の窓口に問い合わせてみましょう。

※本稿の内容は、調査時点の一般的な情報に基づくものであり、実際の申込時および各自治体個別の要件等を保証するものではありません。詳細かつ最新の情報は自治体にご確認下さい。