ラーニングエージェンシー(旧:トーマツ イノベーション)は8月30日、「新入社員のキャリアに対する意識調査」を発表した。調査は4月2~30日、東京・横浜・名古屋・大阪で開催された新入社員研修の受講者6,009人を対象に自記式のアンケートで行われた。

調査結果は以下の通り。「20代の時間の使い方」を聞いたところ、「仕事とプライベート優先」(27.3%)、「仕事とプライベートと自己投資をバランス良く」(24.8%)、「プライベート優先」(11.9%)、「仕事と自己投資優先」(11.7%)、「自己投資とプライベート優先」(9.8%)、「自己投資優先」(8.6%)、「仕事優先」(5.9%)となった。

2014年度に4.5%だった「プライベート優先」が、2019年度には11.9%まで上昇したことから、プライベートの時間を重視する新人・若手社員が増加していることが読み取れる。

  • 20代の時間の使い方としてあなたの考えに近いものを選んでください(単一回答)

また、「将来会社で担いたい役割」について尋ねたところ、「専門性を極め、プロフェッショナルとしての道を歩みたい(専門家)」(31.6%)、「組織を率いるレーダーとなり、マネジメントを行いたい(管理職)」(24.2%)、「特にキャリアについての志向はなく、楽しく仕事をしていたい」(22.2%)、「まだはっきりしておらず、今後決めていきたい」(21.3%)という結果に。

2017年度以降、「キャリアについての志向はなく、楽しく仕事をしていたい」「まだはっきりしていない」と答える新入社員の割合が40%を超え、「将来のキャリアを明確に決めていない」新人・若手社員が一定数いる実態が明らかになっている。

  • 将来会社でどのような役割を担いたいですか?(単一回答)

プライベート重視で自己投資への意識が低く、将来のことをあまり考えていない状況が続くと、「自ら学習する社員」「成長につながる時間の使い方を自分ではしない社員」の二極化が進み、社員間の成長格差が広がってしまう可能性があると同社はいう。