長崎県五島市にある北欧流グランピング施設「ノルディスクヴィレッジ ゴトウアイランズ」(Nordisk Village Goto Islands)とメルセデス・ベンツ日本のコラボレーションによる特別な宿泊プランを体験してきた。大自然の中でのグランピングに加え、島内観光にはメルセデス・ベンツの最新モデル「Bクラス」が使い放題というプランだ。美しい海に囲まれた福江島での旅の様子をレポートする。

  • 福江島での旅の様子

    五島列島にある福江島をメルセデス・ベンツ「Bクラス」で巡り、大自然の中でのグランピングを体験してきた

美しい山と海、混んでいないのもポイント

旅の舞台となる福江島は、長崎県の西方海上約100キロにあり、大小152の島々からなる五島列島の南西部に位置する。五島列島の中で広さは最大だ。

福江島には飛行場(五島つばき空港)があるため、羽田空港からだと福岡空港もしくは長崎空港で乗り継ぎ、最短約2時間半で到着できる。ただし、飛行機の定員は少なく、便数も限られることから、飛行機、高速バス、高速船の3つを乗り継いでいくのが一般的だ。飛行機で長崎空港までは約2時間、長崎港までの高速バスが約35分、福江島に向かうジェットフォイル(高速船)が約1時間半かかるので、合計6時間以上の行程となる。国内の旅行先としては、決してアクセスのいい場所ではないというのが正直な印象だ。

  • 福江島での旅の様子

    福江島は決してアクセス良好な観光地というわけではないが……

周囲約320キロの福江島は、日本で11番目に大きい島だ。街としての機能もわりと充実していて、ドラッグストアやコンビニエンスストア、大型スーパーなどの商業施設に加え、高校や自動車教習所なども見受けられた。島内の移動手段としては路線バスがあるものの、島民も観光客もクルマが基本となる。観光客は港や空港でレンタカーを借りることになるのだが、今回のプランでは、発売から間もないメルセデス・ベンツ「Bクラス」が乗り放題となる。

  • 福江島での旅の様子

    商業施設などの生活基盤は充実している福江島だが、移動はクルマが基本となる

トールワゴンのBクラスは、メルセデス・ベンツのコンパクトカーとボディサイズがほぼ同じで、取り回しがしやすい。ラゲッジスペースは5人乗車時でも455Lを確保。また、後席は3分割で倒すことができるので、釣りざおなどの長物や4名乗車+荷室の拡大といった使い方も可能だ。

福江島で乗れる試乗車には、サンシェード付き大型ガラスルーフが装着されているので、後席から頭上の景色を楽しむことができるのもポイントだ。島内の道路はしっかりと整備されており、交通量も多くないため、基本的には走りやすい。ただ、山間部や海沿いの道路には、幅が狭いところもある。荷物が積めてサイズの小さいBクラスは、まさにうってつけの相棒といえるだろう。

  • 福江島での旅の様子

    小さいながらたくさんの荷物が積めるメルセデス・ベンツ「Bクラス」は旅のお供にピッタリなクルマだ

福江島観光のオススメスポットは、美しい海と山だ。島の最西端にある「大瀬崎灯台」は断崖の上に立つ白亜の灯台で、その景色は圧巻。サスペンスドラマのラストシーンに出てきそうなどと思っていたら、実際に、有名な作品の収録にも使われたことがあるとのことだった。日本の灯台50選および日本の夕陽100選にも選ばれており、その景色の美しさは折り紙つきだ。

  • 福江島での旅の様子

    島の最西端にある「大瀬崎灯台」

もちろん、南の島だけにビーチも魅力のひとつだ。今回は「高浜海水浴場」を訪ねた。白い砂浜とエメラルドグリーンの海のコントラストは、実にすばらしい。遠浅の海岸となっているため、泳がなくても水辺を歩いているだけで十分に楽しめる。人が少ないプライベートビーチ感覚の海水浴場なので、恋人や家族と訪れたら、存分に海を満喫できて、きっといい思い出を作れるだろう。もちろん、ビーチハウスなどの施設も充実している。

  • 福江島での旅の様子

    プライベートビーチ感覚を味わえる「高浜海水浴場」

高浜海水浴場は新観光百選、日本の渚百選、日本の道百選、日本の水浴場88選にも選定されている。島内には、このほかにもいくつかの海水浴場があるので、それらを巡ってみるのも面白いだろう。

五島のシンボルといわれる火山「鬼岳」は、全面が芝生に覆われていて、トレッキングで山頂まで登ることができる。山の中腹にあり、アクセスが良好な展望台からは、島の中心部を望むことができ、来航したフェリーや高速船もはっきりと見えるほど。夜間には一面の星空を楽しめる天体観測ツアーも実施されている。

小学校をリノベーションしたグランピング施設に宿泊

宿泊先となる「ノルディスクヴィレッジ ゴトウアイランズ」は、旧・田尾小学校校舎と同校の敷地をリノベーションして生まれたユニークなグランピング施設だ。愛らしく懐かしい小さな校舎は、管理室や食堂、ベッドルームなどを備える宿泊施設へと姿を変えた。もともとは校庭だった場所には、北欧のアウトドアブランド「ノルディスク」製の大型コットンテントが設置されている。

  • 福江島での旅の様子

    「ノルディスク」製のコットンテントでグランピングを体験

テントは2~3名用の「ヴァナヘイム」(24平方メートル)が4張、2名用の「アスガルド」(19.6平方メートル)が1張で、宿泊したのは広いタイプのヴァナヘイムだった。テント内には2つのベッド、ソファー、冷蔵庫、テーブル、ポット、マグカップなど、ホテルにある基本的な備品がほとんど備わっている。テレビはないが、あってもグランピングには無粋というもの。ただし、Wi-FiとBluetoothスピーカーが完備されているので、好きな音楽を聴きながらくつろぐことができる。

テント前のタープとテーブルセットはリビング代わりに使える。テントとはいえエアコンも完備されているので、暑い時期ではあったものの、室内ではかなり快適に過ごせた。別棟ではあるが、シャワー室や調理場も完備されている。

日が沈むと、あたりは暗闇に包まれる。建物の陰に回ると、宿泊施設内の明かりがさえぎられるため、空一面の星たちを見ることができる。ちょうど、宿泊した日は流星群が観測できる時期と重なっていたため、流れ星を見つけることもできた。

  • 福江島での旅の様子

    テントにはホテル並みの備品が備わっているので、快適に過ごすことができた

食事は自炊も可能だが、提携レストランや野外でのバーベキューならば、五島産の食材をふんだんに使った食事が楽しめる。豊かな自然と広大な敷地に恵まれた五島では、漁業だけでなく畜産や農業も盛んで、米作りも行われている。島内には米、麦、芋を原材料に焼酎を生産する「五島列島酒造」やワイン醸造の「五島ワイナリー」もある。食に対する期待を裏切らない環境なのだ。

  • 福江島での旅の様子

    福江島は食の宝庫でもある。牛肉はご当地和牛「五島牛」だ

気になる宿泊費だが、テントでの宿泊を選んだ場合、レストランの夕食つきで2万1,000円~2万8,000円(1名、消費税別)、夕食BBQつきで2万4,000円~3万1,000円(1名、消費税別)と少々お値段が張る。ただ、この価格は通常の夕食付宿泊プランと同等の設定なので、Bクラスが無料(ガソリン代別途)で使えることを考えると、レンタカー代の分だけお得という内容となっている。なお、Bクラス付きの特別プランは2019年8月9日~2019年12月27日までの期間限定で、募集は1日2組までだ。

Bクラスはメルセデス・ベンツのクルマであるだけに、トールワゴンといえど乗り心地もよく、島内観光を快適に楽しむ心強い味方となってくれる。もちろん、ナビゲーションシステムや先進安全運転支援機能、Bluetoothオーディオ機能など、ドライブに役立つ機能も満載だ。

  • 福江島での旅の様子

    メルセデス・ベンツ「Bクラス」が乗り放題のグランピングと考えれば、このお値段はお得かもしれない。この宿泊プランを利用したい人はHPを確認してみよう。空きがなさそうな場合でも、念のため電話で聞いてみるのがオススメだ

福江島へのアクセスは、確かによくない。しかしながら、地産地消が可能なほどの豊かな自然に恵まれ、自立した島であるだけに、観光地にありがちな派手な看板もなく、のどかな風景がどこにでも広がっている。あれだけ美しいビーチも、観光客でごった返すということはまずないそうだ。まさに、隠れた楽園といえる場所なのである。Iターンが多いというのもうなずけるほど、福江島には生活基盤がそろっているので、滞在に不便を感じることもない。可能であれば、ロングステイしてみたくなる場所だ。

ユネスコ世界遺産に正式登録された「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」には、五島市に点在する潜伏キリシタンの集落や教会が含まれている。福江島にも当時の歴史を伝える貴重な古い教会が多く現存するだけに、今後、このあたりの観光地としての注目度は高まりそうだ。ただ、その立地から考えると、のどかな風景が失われることはないだろう。

  • 福江島での旅の様子

    観光地として注目が高まる五島だが、福江島の素敵な風景が失われることはなさそうだ。写真は福江島にある水の浦教会。新垣結衣主演の映画「くちびるに歌を」のロケ地にもなった

宿泊した「ノルディスクヴィレッジ ゴトウアイランズ」は「ヒュッゲ」(デンマーク語で安らかで居心地がいいこと)な空間を魅力としてうたっているが、この島自体がすでに、ヒュッゲな場所なのである。日本にも、まだまだ知られない素敵な場所があるのだなと実感できた旅であった。