ただいま好評上映中の『劇場版 仮面ライダージオウ Over Quartzer』(監督:田崎竜太)『騎士竜戦隊リュウソウジャー THE MOVIE タイムスリップ!恐竜パニック!!』(監督:上堀内佳寿也)の公開を記念し、『仮面ライダージオウ』のキャスト陣による舞台あいさつが7月28日、東京・丸の内TOEIで開催された。ステージには「時の管理者・クォーツァー」としてゲスト出演しているほか、エンディング主題歌「P.A.R.T.Y. ~ユニバース・フェスティバル~」を担当するダンス&ヴォーカルグループ「DA PUMP」のメンバー全員が現れ、『ジオウ』レギュラーキャストと共にエキサイティングなトーク合戦を繰り広げた。

  • 上段左からTOMO、KENZO、KIMI、DAICHI、U-YEAH、YORI、下段左から渡邊圭祐、押田岳、ISSA、奥野壮、大幡しえり、田崎竜太監督(※田崎監督の崎は立つ崎が正式表記)

『劇場版 仮面ライダージオウ Over Quartzer』は、現在ストーリーがクライマックスに突入している『仮面ライダージオウ』テレビシリーズの映画版であり、『仮面ライダークウガ』(2000年)から20作続いてきた「平成仮面ライダー」シリーズの集大成を目指したメモリアルな作品となった。

※以下の文章には、映画の展開や細かな内容に触れている部分がいくつかありますので、映画をまだご覧になっていない方はくれぐれも閲覧にご注意ください。

平成仮面ライダーのすべての"力"を手に入れ、仮面ライダージオウ/常磐ソウゴがついに"王"となる瞬間がやってきた。しかし、ソウゴの前に"時の管理者"=クォーツァーと名乗る謎の集団が現れ、衝撃的な"真実"を告げるのであった……。

本作では「平成」という時代に生まれ、活躍したあらゆる仮面ライダーたちが"次元の垣根"を超えて姿を見せる展開があるほか、テレビドラマや映画ではなく「バラエティ番組」の1コーナーで正義のために悪と戦った木梨猛(演:木梨憲武)が"仮面ライダーに選ばれなかった男"として登場し、失意のソウゴに再び戦う意欲を取り戻させる"サプライズ"な場面もあり、仮面ライダーファンそれぞれの心に感動、興奮、笑いといったさまざまな感情を呼び起こさせる一大娯楽アクション映画として、公開直後から大きな話題を集め、評判となっている。

仮面ライダージオウ/常磐ソウゴを演じる奥野壮は、公開初日から各地で行なっている舞台あいさつについて「みなさんとてもいい反応をしてくださいます。自信作ではありますが、やはり不安な部分もあったので、こうやってみなさんの声を直接聞けるのはうれしい」と、集まったファンの笑顔を見てうれしそうな表情を浮かべつつコメントした。

仮面ライダーゲイツ/明光院ゲイツ役の押田岳も奥野に続いて「どの劇場に行っても、ファンのみなさんがあたたかく迎え入れてくださって感謝しています。この笑顔を観るたびに、がんばってきてよかったなと思えています」と、改めてファンの応援に感謝を告げた。

ツクヨミを演じる大幡しえりは「面白かった! 最高!と言ってくださる方が多く、うれしかったです」と、各地を回っての舞台あいさつでファンから声援を受けたことに喜び、明るい笑顔を見せた。

仮面ライダーウォズ/ウォズを演じる渡邊圭祐は「このように愛される作品に携わることができてうれしい」と、ファンからの反響の大きさと、キャラクター各人に対する愛情の深さを再確認し、感謝と喜びのコメントを残した。

レギュラー陣に続いて、本作のゲストDA PUMPのメンバーが主題歌「P.A.R.T.Y. ~ユニバース・フェスティバル~」のリズムに合わせて軽快かつダイナミックなダンスを踊りながら登場。

リーダーのISSAは以前から大の仮面ライダーファンだと公言しており、『仮面ライダージオウ』の主題歌「Over "Quartzer"」を末吉秀太と共に手がけ、『仮面ライダー555』の主題歌「Justiφ's」をソロで歌っているほか『仮面ライダー THE FIRST』(2005年)ではショッカー幹部役で出演しているという"実績"を持つ。ISSAは「今回、やっと変身することができました」と、映画に登場する「仮面ライダーバールクス」への"変身"を果たしたことへの喜びを表した。

仮面ライダーへの愛情には並々ならぬものがあるISSAだけに、本作出演への思いを問われると「いろんな思いがこの62分の中にあったので、僕が話し出すともう止まらなくなります」と、とてもこの舞台あいさつの上で短く語れるものでないことを残念がった。さらには、今日は映画を観てからの登壇となったそうで「ヤバかったです。今日も涙してしまいました」と、何回観ても感動してしまうことを明かし、客席から大拍手と歓声を浴びていた。

U-YEAHは自分たちの映画出演に関して「自分の演技がどうだったのかと、普段からやりたい放題やっているこの歌「P.A.R.T.Y. ~ユニバース・フェスティバル~」が合っているのかどうか、不安だったのですが、その不安を見事に打ち砕くような素晴らしい作品。すごく光栄なことだと思いました。あと個人的には、劇中に登場した"とあるキャラクター"の大ファンだったので、あんなサプライズが用意されていたとは……と驚きました」と、台本にも登場が記されていなかったという"木梨猛"が出てきたことへの驚きと喜びをあらわにした。

KIMIは演技をしたのがほぼ"初"だったと言いつつ「けっこう良かったと思います」と自己評価高めなコメントを残した。ISSAからも「お前、けっこうよかったよ!」と好評価がついたことでさらに「なかなかいい目をしてたなあ(笑)」と喜びつつ「楽しませていただきました!」と、楽しみながら撮影ができたことを喜んだ。

YORIは「芝居をしているときはCGとの合成を想定している場面が多く、完成した映画を観て初めて"こういう感じの画面になるのか"と感動しました」と、本作の優れた映像技術に関する感想を述べた。途中、ISSAから「そこだけ雨が降ってるの?」とギャグが飛ぶほど顔に大量の汗をかいていたYORIは「汗っかきなもので、すみません」と照明の熱さに参りながらも、しっかりとコメントした。

TOMOは「"選ばれなかった男"は僕も子どものころ大好きで観ていました。映画では第1作『仮面ライダー』の登場効果音が印象的に使われていて、すばらしかったですね」と、特撮作品の大きな魅力である「効果音」に言及するという"音"へのさすがのこだわりを見せた。

KENZOは「観ていると映画の中へと吸い込まれていくような感じがして、まるで小学生のときに戻った気分でした」と、メンバーすべてが童心に返って映画を楽しんだことを打ち明けた。

DAICHIは「仮面ライダーの映画は初めて観るのですが、ハリウッドの作品を観ているかのようなすごいアクションの連続に、ずっとワクワクしていました」と、本作のアクション描写の迫力が印象に残ったことを明かした。

本作のメガホンをとった田崎竜太監督はISSAについて「みなさんご存じのとおり、ISSAさんには平成仮面ライダーの中で幾度となくお力を借りています。ここで改めてお礼を申し上げます。平成仮面ライダーを締めくくる"ラスボス"として、これ以上ふさわしい人はいないと思って出演を依頼し、ご快諾してもらってほんとうによかったです」と、平成仮面ライダーの集大成映画にふさわしい最高の存在感を持つISSAの出演が叶ったことに喜びを表していた。そしてDA PUMPの面々についても「みなさん仮面ライダーの世界に入っていただいて、それぞれの役を大切に演じてくださり、ありがとうございました」と、やはり優れた個性と存在感で役を演じきったことへの感謝を示した。

続いて『仮面ライダージオウ』のテレビシリーズがいよいよクライマックスを迎えていることにちなみ、この1年間をふりかえっての感想を求められた奥野は「この4人だからこそ、辛く苦しいことも乗り越えることができましたし、毎日の撮影が楽しかったんだと思います。ここまで一緒に来ることができてよかった」と、押田、大幡、渡邊とのチームワークの良さを改めて実感しつつ語った。

押田は「たぶん僕の人生の中でいちばん濃く関わった存在が、ここにいる3人と、タイムジャッカーの3人(兼崎健太郎、板垣李光人、紺野彩夏)です。ほんとうに大事な存在になってくれた人たちなので、この先も関係を大事にしていきたい」と、撮影を通じてかけがえのない仲間ができたことへの喜びをかみしめるかのようにコメントした。

大幡は「4人の中では唯一の女性なので、初めはみんなと仲良くできるか不安でしたが、撮影が始まるとみんな優しくて、毎日がとても楽しかったです。この3人と一緒に1年間すごせたのはほんとうによかったなと思っています」と、奥野、押田、渡邊のあたたかな人柄について感謝の気持ちを述べた。

渡邊は「ジオウという作品は、歴代のレジェンドライダーの方々や豪華なゲストたちが出てくださいました。そんな中、1年間ウォズという役をやりきることができたのは、この3人と一緒だったからかな、と思っています」と、それぞれが愛されるキャラクターになりえたのは、ここに集っている4人のメインキャストがよい関係性を築き上げていたからだとしみじみ語った。

田崎監督は「『ジオウ』というのは、これまでの平成仮面ライダーの"卒業生"がレジェンドとして出てくるシリーズ。でもここにいる彼らが主役であって、レジェンドには負けてはいけないんです。レジェンドは自分たちよりも経験値が高いけれど、そういう人たちと戦っていかなくてはいけない。1年間、立派に戦いぬいたからこそ、最後の最後にISSAさんと対決ができる"力"がついたんだと思います」と、奥野をはじめ『ジオウ』レギュラーキャストが数々の"レジェンド"ゲストとの共演を経て、たくましく成長していったことへの喜びと、高い評価を彼らに直接伝えていた。

ISSAは"クォーツァーのリーダー"役についてのこだわりを聞かれ、「こだわり出したら4日間くらいかかるので、一回ぜんぶ捨てまして。現場ではあまり何も考えておらず、みんなが着ている衣装や周囲の世界観を見て初めて役が完成した。そういう部分を大事にできてよかったかな」と、自身の演じる役が「仮面ライダーの世界」に入り込んだ瞬間にできあがったことを打ち明けた。また「玉座に座ろうとしたところ、このイス座りづらいなあと思って、一回足を上げてみたら監督が『それでいこう』と言うので、あんな座り方で通すことになりました(笑)」と、貴重な裏話を聞かせてくれた。

ここでISSAが「仮面ライダーバールクスへの変身を!」とリクエスとされ、変身ポーズを披露することに。しかしISSAはなんと、仮面ライダー1号/本郷猛の変身ポーズを練習し始めて、奥野から「それ、違います!」とツッコまれる場面があった。

改めてステージ中央に立ったISSAは、『仮面ライダーBLACK RX』(1988年)南光太郎の"右手を天空に掲げる"ポーズを巧みに取り入れた「仮面ライダーバールクス」への変身ポーズを力強く決めてみせ、ひときわ盛大な拍手と大きな声援を受けていた。変身を終えたISSAは「撮影の合間では、この変身ポーズの練習をずっとしていました。ライドウォッチの使い方が難しくてね。なかなか指が回せなくてイテテテ!ってなるし、現場で苦労しました」と初変身についての苦労話を打ち明けたが、奥野からは「初めてとは思えないほどカッコいい変身でしたよ!」と撮影時に強く感心したことが語られた。

DA PUMPのメンバーたちが歌って踊る軽快なダンスナンバーの主題歌「P.A.R.T.Y. ~ユニバース・フェスティバル~」と、特徴的な"バイーンダンス"について奥野は「『ジオウ』らしい主題歌だと思いました!"バイーンダンス"のことを知って、すぐに調べて、踊れるよう練習しました。今ではずっと頭の中で『P.A.R.T.Y.』が流れています(笑)」と、たちまちバイーンダンスのファンになったことを明かした。

押田は「もともと趣味でダンスをやっていたので、DA PUMPのみなさんが主題歌を歌っていただけるのは光栄」と、メンバーそれぞれに感謝の言葉を述べた。さらに「いつも"特技"って言ってなかった?」と渡邊から言われた押田は「DA PUMPのみなさんの前では言えない(笑)」とあわてる場面も見られた。大幡は「こんなにもテンション上がる曲ってあるんだ、と思うくらいノリがよく、聴いていてすごく楽しい主題歌です。今でも劇場でこの曲がかかると、手が動いてしまいます」と、最高にノリノリな主題歌を気に入っている様子を見せた。渡邊は「YORIさんから"ここのキレは大切にしろよ"と言われ、この前の放送ではうまく出ていたと思います」と、DA PUMPメンバーにすでに加わっているかのようなコメントを発し、奥野から「DA PUMPじゃないでしょ!」と激しくツッコまれていた。しかし渡邊は平然と「お誘いがあれば、いつでもかけつけます」と、「DA PUMPの"KEI"」になる気まんまんで笑顔をのぞかせた。

ISSAは「P.A.R.T.Y. ~ユニバース・フェスティバル~」について「無条件に体が動き出すような曲。人生は一回しかないから楽しむしかないでしょ、っていうメッセージ性のある歌詞で、『なんかいける気がする』というソウゴのセリフにも通じる部分があります。『ジオウ』の世界観を盛り上げるような1曲になれたのは、すごくうれしく思います」と強い自信のほどをうかがわせ、客席から割れんばかりの拍手を受けていた。

マスコミ向けのフォトセッションが行われる直前、TOMOの指導で「バイーンダンス」の簡単な練習が行われた。サビのメロディーに合わせ、まず右腕を前に構え、続いて左腕、その後に右腕で何かを真上に"投げる"動作をして、その投げたものをつかみ取るように拳をギュッと握り、そのまま受け止めた反動を感じるように小刻みに震わせるところまでの一連が「バイーンダンス」と呼ばれるもので、フォトセッションでは最後の拳を握って震わせるところが撮影された。

最後のあいさつでISSAは「平成の仮面ライダー史が一気に凝縮された映画。今の映像技術がこんなにも凄いのか、と圧倒されます。メインのキャストさんたちが頑張ってきた集大成でもありますし、すごく素敵な作品に参加できてよかったです。みなさん、1回と言わず2回、3回、4回と観ていただいて、それぞれの楽しみ方をしていただけたらと思います」と、濃密な要素が詰め込まれた本作を何度も観ることで、いろいろなお楽しみポイントを発見してほしいと語った。

奥野は「たくさんの方たちに支えられて作り上げた映画を、みなさんの前にお届けすることができてうれしく思います。また観たいなと思った方は、いつでも劇場へ遊びに来てください。テレビシリーズのほうもまだ続いていきますので、そちらのほうもよろしくお願いします! 今日はほんとうにありがとうございました!」と爽やかな笑顔であいさつし、『ジオウ』映画とテレビの両方をどんどん応援してほしいとアピールした。

『劇場版 仮面ライダージオウ Over Quartzer』『騎士竜戦隊リュウソウジャー THE MOVIE タイムスリップ!恐竜パニック!!』は現在、全国劇場にて大好評公開中。