資生堂ジャパンはこのほど、「睡眠計測による実態調査」の結果を明らかにした。同調査は5月22日~6月6日、関東1都3県(※)在住の20~50代有職女性を対象に、睡眠計測アプリ「熟睡アラーム」を用いた実証実験 と日記調査により分析したもの。

  • 就寝が遅くなった理由

    就寝が遅くなった理由

就寝時間が毎日同じ時間帯であるかどうかを確認したところ、同じ時間帯に眠っていない「就寝時間が不規則」が半数以上(50.5%)だった。同じ時間帯に眠っている「かなり規則的」な人は22.8%で、働く女性の生活はかなり不規則であることがわかった。

就寝時間が遅くなった理由を尋ねたところ、「外出していて帰宅が遅くなった」(25.3%)、「TV番組や録画した番組をみていた」(21.6%)、「インターネット動画配信サービスや動画をみていた」(15.9%)などが上位に挙がった。テレビは年齢が高くなるほど多く、インターネットやSNSは、若い女性ほど多かった。

同調査では、知らず知らずのうちに睡眠中に覚醒していることを「無自覚夜ふかし」と定義している。今回の調査期間中、睡眠アプリで測定された対象者の無自覚夜ふかしの発生回数は平均3.7回だった。77.2%が2回以上、無自覚夜ふかしを発生している。平均を上回ったのは30代と40代で、30代は4.1回、40代は3.9回と多発していた。

日記調査による睡眠の質の実感と睡眠アプリで計測された"無自覚夜ふかし"の発生回数に関係があるか調べたところ、発生回数が多い人ほど、調査期間中に「睡眠の質が悪かったと思う」と回答した日数が5日以上あった人の割合が高かった。

  • 無自覚夜ふかしの発生回数と睡眠の質実感

    無自覚夜ふかしの発生回数と睡眠の質実感

就寝時間帯が「かなり規則的」な人と「不規則」な人で、無自覚夜ふかしの発生回数を比較したところ、3回以上発生している割合は、圧倒的に就寝時間帯が「不規則」な人が高い。「かなり規則的」な人と比べると、1.7倍の開きがあった。

さらに日記調査で肌の調子を聞いたところ、"無自覚夜ふかし"の発生が2回未満の人と3回以上の人で大きな差が生じた。2回未満の人は、6割以上(65.2%)が「肌の状態が良い(良い+まあ良いの計)」と回答したのに対し、3回以上発生している人は、13ポイント低い52.2%だった。

  • 無自覚夜ふかしの発生回数と肌の状態

    無自覚夜ふかしの発生回数と肌の状態

同社では、毎日の就寝・起床時刻がほぼ一定で規則正しい生活をしている30代女性9名を対象に、2晩連続して、睡眠を一時中断する負荷をかける実験を実施した(睡眠総時間には変化なし)。

その結果、睡眠中に5~10分程度の睡眠中断が自律神経機能やホルモン分泌リズムを変化させ、体内リズムを乱すことが明らかとなった。肌の調子も、翌日の肌だけでなく、1週間後の肌にまで影響を及ぼすこともわかった。

※東京、千葉、埼玉、神奈川