――会見のときは、コウとご自分とでは性格がぜんぜん違うとおっしゃっていました。それはどんな部分ですか。

僕はもともと、どちらかというとネガティブ思考というか、石橋を叩いて"壊す"くらい慎重なタイプなんです。でもコウは目の前の危険なんて気にせずに突っ走る豪快な男。自分でも、ぜんぜん違うなあって思いましたね。

――コウを演じるにあたり、ヒントになったキャラクターはいたりしますか?

少年漫画に出てくるような「いつも元気いっぱいのキャラクター」で、大きく動くような人物像にしたいというお話が最初にありました。無駄のないきれいな動きはメルトが受け持って、コウは常に"勢い"でグーッと敵に向かっていくという感覚ですね。

――撮影が進んでいく中で、コウという人物をご自身のものにできた、というきっかけがあったら教えてください。

最近は、コウのような常にポジティブな思考が身についてきたかな?と思うときがあるんです。いつから、というのはちょっと自分でもわからないのですが、ガムシャラに演じていたら、いつの間にかポジティブな姿勢になっていたという感じです。

――第1、2話を手がけられた上堀内佳寿也監督の印象はいかがですか。

とてもこだわりの強い監督で、最初からいろいろと指導していただきました。最初は「すごく厳しい監督だ」と思っていて、もうボロボロに言われまくりでした。でも、その指導のすべてが自分にとってプラスになることでしたから、できるだけ取り込む姿勢で、監督の思うコウというキャラクターを形にしようと思いました。

――具体的には、どんなアドバイスがありましたか?

コウがメインでしゃべるシーン以外の場面、別のメンバーが話しているセリフを聞いているときの"心情の移り変わり"を、しっかりと芝居で表現するように、と言われました。心の中で、口には出さないけれど何かを感じ、思っているという部分を作って、演じられるようにという言葉が、いちばん心に残っています。

――スーパー戦隊のヒーローとしては、毎回のようにあるアクションシーンを体験してみて、どんな風に思われましたか。

日常では、こんなに大勢の敵と格闘するなんて絶対にできないことですので、やってみてすごく難しいものだなと改めて思いました。教えていただいたことをただ必死にやっていればいいというわけではなく、実際に動くならこうなんだけど、演技として表現する際にはもっと動きを大きくしなければならないところなど、自分にとって"リアルと演技の差"の部分が難しいと感じました。