入社して3カ月、知らない経理用語が多すぎる。今朝も部長から、「今月は四半期決算です。忙しくなるけどしっかり頼むよ」なんて言われたけど、どういうこと?

  • 四半期、上期、下期の意味を正しく理解していますか?(写真:マイナビニュース)

    四半期、上期、下期の意味を正しく理解していますか?

というわけで、今回は期間を表す用語から「四半期」「上期」「下期」について解説します。

四半期とは

四半期(しはんき)とは、1年を4つの期間に分ける考え方で、1つの期間は3カ月になります。

多くの企業が、4月1日~3月31日を一会計期間としていますが、その場合、4~6月までを「第1四半期」、7~9月を「第2四半期」、10~12月を「第3四半期」、1~3月を「第4四半期」と呼びます。

また、1/4を意味する「クオーター【quarter】」を用いて、「第1四半期」のことを「1Q(ファーストクオーター・いちきゅう)」などと表現することもあり、以下同様に2Q、3Q、4Qとなります。

上期、下期とは

ある一定期間を2つに分けたものを「半期」と呼ぶのですが、その前半を上期(かみき)、後半を下期(しもき)といいます。また、それぞれ「上半期(かみはんき)」「下半期(しもはんき)」という言い方をする企業もありますが、意味は同じです。

一般的に、「ある一定期間」とは4月1日~3月31日を指していることから、4~9月が「上期」、10~3月が「下期」になります。

四半期決算、中間決算とは

企業は、一会計期間における収支や損益を計算し、当該期間の経営成績を明らかにするために、「決算」を行います。決算月の設定は企業が自由に設定できるのですが、最も多いのが3月です。

この「一会計期間」が、1カ月単位で行われる決算を「月次決算」、3カ月ごと(四半期)に途中経過を集計する決算を「四半期決算」、中間月(半期)で行われる決算を「中間決算」と呼びます。そして、一会計期間が終了する決算月に行われる最も重要な決算が、「本決算」になります。

上場企業に対しては、以前は、「中間決算」と「本決算」を行うのが義務とされていましたが、現在は「四半期決算」も義務付けられています。

例文

・上期計上予定であった原価が、一部下期にずれ込むことになった。
・1Qの業績が好調につき、上期業績予想を上方修正する必要がある。
・今月は第3四半期の末月です。それまでに、必ず計上してください。
・上期売上高は、前期比12%増の650億円になる見込みです。

ここまで、経理の場で使われる用語として解説してきましたが、単なる期間を表す言葉でもあるため、当然のことながら、経理以外の場でも使われます。

・四半期ごとに大掃除を実施します。
・半期に一度、全店長を集めてフィードバックを行っています。
・下期に向けて、おのおの目標を立てて取り組むように。


四半期、上期、下期とも、意味としては至極単純な言葉です。それだけに、「意味がわからない」「知らない」では恥をかいてしまうかもしれません。経理に携わらずとも、社会人の常識としてしっかりと押さえておきましょう。