東京都はこのほど、「東京都保育士実態調査」の概要(中間のまとめ)を発表した。調査期間は2018年7月30日~8月17日、調査対象は2013年4月~2018年3月までの東京都保育士登録者(書換え登録等を含む)、有効回答は1万5,358人。

負担に感じること、1位「行事」

  • 負担に感じること(複数回答)(出典:東京都Webサイト)

回答者のうち、現在保育士として働いている人は61.1%。保育士として就業中の人に職場を選ぶ際に重視した項目を聞くと、「勤務地」が72.5%と最も多く、次いで「職場の人間関係」が60.3%、「給与が高いこと」と「やりがい」が同率の46.4%となった。

保育士として負担に感じることは、「行事(準備含む)」が62.8%でトップ。以下、「保育計画書の作成」が55.9%、「保護者対応」が49.6%、「職員間の情報共有・打合せ」が40.8%と続いた。

現在の職場への改善希望点については、「給与・賞与の改善」が65.7%で最多。次いで「職員数の増員」が50.1%、「事務・雑務の軽減」が49.0%、「未消化(有給等)休暇の改善」が36.5%、「勤務シフトの改善」が32.0%と続き、勤務条件や労働条件に関する項目が上位に入った。

「今後も保育士として働き続けたい」と考えている人は77.6%。一方、退職を考えている人は計22.4%(「今後は保育所を辞め、保育所以外の職種で働きたい」20.3%、「今後は保育士を辞め、働かないつもりだ」2.1%)だった。

退職を考えている理由を尋ねると、最も多かったのは「給与が安い」で68.7%。次いで「仕事量が多い」が61.9%、「労働時間が長い」が47.4%、「職場の人間関係」が37.1%と続き、勤務条件や職場環境に関わる理由を挙げる人が多かった。