楽天は1月28日、運営する「楽天ブックス」にて実施した「上司と部下の読書事情に関する調査」の結果を発表した。調査は1月7日~10日、管理職400名および役職についていない20代前半の若手社員300名を対象に、インターネットで行われた。
2018年の年間読書量を聞いたところ、60.8%が「月に1冊未満」しか読書をしていないことが明らかに。一方、月1冊以上本を読んでいる層を役職別にみると、若手社員(36.0%)よりも管理職(41.6%)の方が5.6ポイント高かった。
管理職を対象に、「自分の部下や後輩にもっと本を読んでほしいと思うか」を聞いたところ、60.0%が「そう思う(とても+やや)」と回答。そのうち、部下に実際に本を薦めたことがある管理職は、半数以上となる63.3%にのぼった。
そこで、どんな部下や後輩に本を薦めたいと思うか、または薦めたことがあるのか尋ねたところ、トップは「今後成長が期待できる部下、後輩」(36.7%)だった。次いで「仕事に対して意欲的な部下・後輩」(32.1%)、「自分と同じ部署の部下・後輩」(30.8%)と続いた。
一方、上司や先輩から本を薦められたことがある若手社員は47.0%。そのうち半数以上(58.1%)が「薦められた本を(よく+たまに)読んでいる」ことが明らかに。薦められた本を読む理由を尋ねると、「薦められた本に興味があるから」(43.9%)、「内容が読みやすそうだから」(30.5%)、「上司や先輩の薦め方が魅力的だから」(29.3%)と続き、上司の薦め方が一つのポイントになっていることが伺えた。
最後に、新社会人へオススメしたい本を教えてもらった結果、『人を動かす』(デール・カーネギー)、『失敗の本質』(戸部 良一、寺本 義也、鎌田 伸一、杉之尾 孝生、村井 友秀、野中 郁次郎)、『7つの習慣』(スティーヴン・R.コヴィー)といったビジネス書の名著を挙げる人が目立った。また、『竜馬がゆく』(司馬 遼太郎)、『坂の上の雲』(司馬遼太郎)など、大きな決断を迫られたときの人間力が描かれている歴史小説を挙げる人も見受けられ、仕事のテクニックはもちろんのこと、人間性を磨いていってほしいという管理職の思いが感じ取れる結果となった。