ボーカルグループ・GReeeeNの名曲誕生秘話を映画化した2017年のヒット作『キセキ -あの日のソビト-』チームが、GReeeeNを脚本に迎えて贈る実写映画『愛唄 -約束のナクヒト-』が公開中だ。

重い病気に侵された野宮徹(横浜流星)が、死んだと思われていた詩人・伊藤凪(清原果耶)、同級生でミュージシャンの坂本龍也(飯島寛騎)との交流で変化していく様を描いている同作。生と死を見つめる作品に、明るさをもたらしているのが、飯島演じる龍也の存在だ。作中では実際に「愛唄」を弾き語りするという大役も務めた飯島に、話を聞いた。

  • 飯島寛騎

    飯島寛騎 撮影:大塚素久

■言葉を丁寧に歌うように

――もともとGReeeeNさんのことはお好きだったんですか?

学生時代の青春の曲ばかりです。小学校の低学年ぐらいから、ドラマの主題歌などで聴くようになりました。

――それを今回、ご自分が歌うことになるっていうのはすごくビックリというか。

シンプルにビックリしました。嬉しい気持ちもありましたし、「自分で大丈夫かな?」という不安もありました。

――飯島さんが歌を披露されますし、たくさん練習されたと伺いました。

めちゃくちゃしました! 今まで音楽をやったことがなくて、撮影に入る少し前から練習しました。今までは音楽を聴く方を重視して、そこまで歌詞を深く読みとっていなかったのですが、考えるとすごく深くて。ストレートで分かりやすい歌詞なんですけど、反面、伝えるのが難しいということに気づいて、苦戦しました。一つ一つの言葉を大事に丁寧に、歌いました。今まで普通に聴いていた「愛唄」が、すごく思い入れの強い歌になりました。

――今回共演した横浜さんの印象はいかがでしたか?

同い年だったから、接しやすかったです。最初は歌の収録現場でたまたま会って、「初めまして」「あ、同い年なんですね」と話しました。あまり気を使ったこともないですし、現場では「あいつ、俺の事大好きすぎる」と言ってました。向こうは逆の事言うんですけど(笑)。

――どんな時に横浜さんから「好かれてる」と思ったんですか?

僕の撮影がない日に、横浜君や清原さんが、寂しがるんです。「やっと来た」みたいな安心感が見えて、「2人とも、かわいいな」と思います(笑)。

――役としても、作品の中で明るい空気を出していくところがありましたよね。

絶対に、暗い雰囲気にはさせたくありませんでした。ただ、僕が元々こういう性格だから、というのもあるのかもしれません。