JR東日本は、東日本太平洋沖で発生した地震を早期に検知し、列車の安全性を確保するため、新幹線早期地震検知システムに2017年11月から一部を導入・運用している「日本海溝海底地震津波観測網(S-net)」の海底地震計情報に関して、他のS-net海底地震計情報についても新幹線早期地震検知システムに追加導入し、新幹線早期地震検知体制のさらなる強化を図ると発表した。

  • JR東日本が新幹線早期地震検知体制のさらなる強化を図る

S-netの海底地震計情報については、同社への配信に関するシステム整備が完了した「房総沖観測網(S1)」の海底地震計情報について、2017年11月1日から新幹線早期地震検知システムに導入し、運用してきた。今回は「茨城・福島沖(S2)」「宮城・岩手沖(S3)」「三陸沖北部(S4)」「釧路・青森沖(S5)」の各海底地震計情報についても、同社への配信準備が完了したことから、新幹線早期地震検知システムに追加導入するとのこと。

これにより、新幹線早期地震検知システムで活用する海底地震計観測網の計測範囲は、同社エリアの太平洋沖ほぼ全領域へと拡大される。この海底地震計情報の活用により、従来の地震検知体制と比較して最大で約20秒程度の検知時間短縮(S1~S4の場合)が見込まれている。