――それはご自身の体験に基づいた、すばらしいアドバイスですね。他に、奥野さんから相談されたりしたことってあるでしょうか。
今回の映画の撮影に入ったとき、昼休みはいつもロケ弁なのでそろそろ飽きてきた、みたいなことを言っていたので、「それならラーメンを食べに行こう!」と誘って、2人でラーメンを食べに行きましたね(笑)。
――映画『平成仮面ライダー20作記念 仮面ライダー平成ジェネレーションズFOREVER』では、ジオウ、ビルドと共に歴代の平成仮面ライダーが集結するのが注目ポイントだそうですが、犬飼さんが特に強い思いを描く平成仮面ライダーを教えてください。
僕が一番好きなのは『仮面ライダーカブト』ですね。子どものころ、母親と一緒に日曜の朝、楽しみに観ていた記憶が残っているんです。カブト、カッコいいな~なんて思っていましたね。アフレコのとき、カブトの姿を映像で観たんですけれど、そのときに改めて興奮したといいますか、子どものころの記憶がよみがえってきて、うれしさがこみあげました。
――映画でふたたび戦兎を演じる上で、特に意識されたこととは何でしょう?
戦兎といえば「挫折」するヒーローだったでしょう。今度の映画では、幾度も挫折を重ねて、それらをようやく乗り越えて、また太い"芯"を持った戦兎が観られるでしょうね。『ビルド』が好きな人からすると、それぞれのキャラクターの「成長」を映画からうかがうことができて、なんと言うか「親心」みたいな(笑)気持ちで見守ってもらえるのではないかと思います。
――『ビルド』を終えられた犬飼さんが他のお仕事に入られた際、『ビルド』で経験したことが自分の中で生きているなと実感されることなんてありますか。
それはまだわからないですね。仕事をしながら、おいおい気づいていくものなのかもしれません。例えば、テストの勉強をしていても、勉強している範囲が問題に出なければあまり意味がないですよね。後になって、この範囲も勉強しておけばよかった、ということもありますけれど。でも、ちょうど勉強したところが問題に出ていれば、やっておいてよかったと思えるでしょう。ですから、いつそういった問題に"出会う"かな、というところなんでしょうね。「仮面ライダー」の現場で学ばせてもらったいろいろなことを、別の現場でどのように活かすことができるか……。そこに気づくまで、まだちょっと時間がかかるのかもしれません。実際、まだ『仮面ライダービルド』として、こういった取材もお受けしていますし、今はまだ継続して『ビルド』をやっている状態なので、もしも今後、仮面ライダーの世界から完全に離れたときに、「仮面ライダー」で学んだことに改めて気づけると思うんです。
――最後に、犬飼さんが『仮面ライダービルド』の主演を務めたことによって分かり得たことがあったら、教えてください。
改めて「仮面ライダー」というコンテンツの"強さ"を感じましたね。『ビルド』を熱心に観てくださったファンの方たちが、引き続き僕たちの出演するドラマや映画を応援してくださったり、ネットの記事などでいろいろと注目してくださるのは、やっぱり「仮面ライダー」の持つパワーゆえのことだと思いました。撮影している間は無我夢中で気づきませんでしたが、そんな凄いシリーズに関わらせていただいたんだと、最近になって思いが強くなってきたんです。まずは『平成ジェネレーションズFOREVER』を楽しんでください! そして2019年にはVシネマ『仮面ライダークローズ』(2019年1月に期間限定上映)がありますので、よろしくお願いします。
映画『平成仮面ライダー20作記念 仮面ライダー 平成ジェネレーションズ FOREVER』は現在大ヒット公開中。なお、マイナビニュースでは平成仮面ライダー20作を記念した『仮面ライダー平成ジェネレーションズFOREVER』大特集を展開している。
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