会社組織に属する以上、基本的には上司を選ぶことはできません。厳しくも温かい尊敬できる上司ばかりであればいいのですが、現実は程遠いようです。

  • モンスター上司は存在しますか?

そこで、前回の「モンスター同僚」につづき、マイナビニュース読者を対象のアンケートで、「モンスター上司」について意見を聞いてみました。※調査期間:12月8日~25日、マイナビニュース会員の男女2,386人対象

モンスター上司、多い? 少ない?

まずは「あなたの職場にいわゆるモンスター上司は存在しますか?」と質問したところ、33.5%が「はい」と回答。約3分の1の人たちの上司がモンスター……これはしんどい!

  • あなたの職場にいわゆるモンスター上司は存在しますか?

「モンスター上司」にも、タイプはいろいろ。いくつかに類型化(※)して、その割合を見ながら検証していきましょう。(※)出典:特定非営利法人ハラスメント協議会

アンケートでは「次のうち、どの分類にあてはまりますか。最も近しいものを教えてください」と質問しました。

  • 次のうち、どの分類にあてはまりますか。最も近しいものを教えてください

すべてのタイプの特徴をまとめると以下のようになります。そして、上の表の通り、「独裁者タイプ」(36.3%)が実に4割弱となりダントツのトップ! です。

独裁者タイプ

モンスター上司として最も象徴的なタイプ。口汚く怒鳴り時に暴力的でもある。本人に自覚はなく聞く耳を持たないので、一刻も早く第三者機関などへ相談した方がよさそう。

天狗タイプ

話題は自慢話ばかり。他人を見下し自分が大好きなタイプ。適当に聞き流すのが得策のようです。

気分屋タイプ

発言がコロコロ変わり、理不尽なことが多い。実は能力もさほど高くないので、自滅するのも時間の問題か。

性悪タイプ

負けず嫌いな性格が屈折した面倒なタイプ。意外と仕事はでき、ずる賢いので対応は慎重に。敵に回すと手ごわいので、できるなら上辺だけでも良い関係を築きたい。

小姑タイプ

他人のアラ探しばかりして、イヤミばかり言ってきます。その特性を理解し割り切れば、受け流せれば実害も少ないでしょう。

薄弱タイプ

リーダーシップとは無縁で、ズバリ上司の器ではありません。優しく接してあげましょう。

グータラタイプ

あからさまな場合は時を待たずして解決しそうですが、バレずにサボり続ける天才もいます。噂を利用してサボれない状況を作り、外堀から埋めていくのが得策かも。

二重人格タイプ

相手により態度が急変、陰口や虚言が多く、表と裏の顔を見極めるのが重要です。信頼しすぎず、深入りしない距離感が求められます。

懐柔? 諦め? 対策方法

上司である以上は、いかなるモンスターぶりでも、いますぐにできることとしての対処方法はおのずと絞られるようでした。

「刺激しない」(40代女性)、「機嫌が悪いときは近寄らない」(50代男性)、「特に気にせず素直に従う」(50代男性)と、ほとんどの方が「無視」「相手にしない」など基本的に諦めて受け流す姿勢が見られました。

「さらに上の上司に相談」(30代男性)、「部下全員で抗議」(40代男性)、「発言等をメモし、何かあった場合には事実に基づき反論する」(40代男性)など、反旗をひるがえす意見も。

「褒めておだてる」(30代女性)、「波風を立てないように上手く立ち回る」(50代男性)、「心理状況を確認して話す。飲み会などでコミュニケーションを取り仕事をしやすくした。あと、良い面もあると考える」(30代男性)など、上司よりも大人の態度で対応する人も。

「個人経営に近い一族会社の社長だから、どうしようもない」(50代男性)となると、もしかしたら転職を考えたほうが精神衛生上よいかもしれません。

「犬になる」(40代男性)という魂を売るようなコメントもありましたが、それはできれば避けたいものです。「パワハラはいろいろなところに訴えても改善しない」(40代女性)という諦めに近い声も……。

モンスター上司は関わると厄介な人ばかり。関わるのは必要最低限に留め、嫌味をかわすのがよさそうです。

ただモンスター上司でも、見習うべき部分はあるでしょう。自分の成長につながる部分を探し、取り入れるのもいい方法です。