2018年も残すところわずかとなりました。今年は、皆さんにとってどんな年だったでしょうか。1年間を振り返り、来年に向けて目標を立てることは、新しい年を有意義に過ごすために大切なことですね。それは「お金」にとっても同様です。今回は、2018年の「家計」を一緒に総点検してみましょう。

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    2018年はどんなお金の使い方をしましたか?

まず確認したい収支のバランス

1年間の家計を振り返る上で、最初に行うべきポイントは、収支のバランスをチェックすることです。まずは、この1年間で、家計が赤字となっていないか、またどのくらい貯金ができているかを把握します。

収入に関しては、今年1年間の月収およびボーナスの金額を確認してみましょう。給与明細のほか、銀行口座の取引明細を見ることで、簡単に年収をチェックすることができます。

昨年と比べて、お給与は上がったのか、下がったのか、そして、その変動の原因は何だったのかを分析してみましょう。さらに、来年の収入を上げるために、できることはないかを考えてみてはいかがでしょうか。例えば、会社から推奨されている資格試験にチャレンジする、転職を検討する、副職を始めてみるなどの選択肢がありますよ。

次に、支出の確認を行います。銀行口座の取引明細を見て、1ヶ月に引き出した現金の金額を確認したり、クレジットカードの支払い履歴をチェックしたりすると良いでしょう。

1ヶ月ごとに支出を確認し、月収と支出のバランスは取れているか、赤字家計となっていないかを見直していきます。ボーナスをもらった方は、その使い方も、合わせてチェックしておくと良いでしょう。

貯蓄の方法を見直そう

収支のバランスを確認したら、毎月どのくらい貯金ができていたかも見えてきますね。きちんとお金を貯めることができた方は、来年も同様に、しっかりと家計管理を継続していきましょう。

一方で、今年1年間、思ったようにお金を貯めることができなかった方は、貯蓄方法の見直しを行ってみてはいかがでしょうか。

誰でも手軽に始められる方法としてオススメなのは「先取り貯蓄」というものです。毎月、お給与が支払われた段階で、貯蓄分を別の口座に移してしまい、その金額はなかったものとして1か月間生活をします。半ば強制的に貯蓄を行うので、なかなかお金が貯められない人には、大変効果的といえるでしょう。

会社で、給与の受取口座を複数指定することができる場合は、貯蓄分と生活費分の口座を分けて振り込んでもらいましょう。また、銀行の自動振込サービスを利用すると、毎月忘れずに先取り貯蓄を行うことが可能です。

先取りする金額は、毎月のお給与の20%を目安とするようにしましょう。例えば、手取り収入が25万円の方の場合は、5万円を貯蓄に回すことになります。この場合、先取り貯蓄を行えば、1年間で60万円を自動的に貯めることができますね。

そして、収入が少なく、毎月ギリギリの生活をしている方は、支出の見直しを行い、貯蓄分を確保できるように工夫してみましょう。家賃やスマートフォンの基本料金など、毎月かかる固定費を減らすことができると、支出を大幅に減らすことができますよ。もちろん、すぐに引っ越すのは難しいかもしれませんが、来年、マンションの更新などがある方は、意識しておくと良いでしょう。

資産運用にチャレンジ!

貯蓄に加えて、さらにお金を増やしたいと考えている方は、2019年は資産運用に挑戦してみてはいかがでしょうか。投資には、損をしてしまうリスクがありますが、分散投資や長期投資などのポイントに注意すれば、リスクを軽減させることが可能です。

特に、投資初心者の方にオススメなのは、「NISA」と呼ばれる非課税制度です。通常、資産運用で儲かった利益には、20.315%の税金がかかります。しかし、NISAを利用すると、運用で得た利益が、一定期間非課税となりますよ。

NISAには2種類あり、年間投資額120万円までが5年間非課税になる「一般NISA」と、年間投資額40万円までが20年間非課税になる「つみたてNISA」があります。手元にある運用資金の金額をから、NISAの種類を選択すると良いでしょう。

普段忙しくてなかなか時間が取れない方にとって、年末年始は、家計の総点検を行うのに、ぴったりですね。収入や支出の金額をチェックしたり、資産運用のために証券口座を金融機関で開設したりと、お金に関わることを一気に済ましてしまいましょう。そして、新たな気持ちで、2019年をスタートさせて下さいね。

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著者プロフィール: 下中 英恵

女性のためのお金の総合クリニック「エフピーウーマン」認定ライター/ファイナンシャルプランナー(1級ファイナンシャル・プランニング技能士)。第一種証券外務員、内部管理責任者。2008年慶應義塾大学商学部卒業後、三菱UFJメリルリンチPB証券株式会社に入社。富裕層向け資産運用業務に従事した後、米国ボストンにおいて、ファイナンシャルプランナーとして活動。現在は東京において、資産運用や税制等多様なテーマについて、金融記事の執筆活動を行っている。