冬の感染症の代表例と言えば、インフルエンザがあげられるだろう。例年は11月頃から感染者が増え始め、1月頃にそのピークを迎える傾向にある。急激な発熱や悪寒といった風邪のような症状だけではなく、筋肉痛や関節痛などの全身症状が現れるのが特徴だ。小児がインフルエンザウイルスに感染すると急性脳症を発症するケースもあり、非常に注意が必要な感染症と言えるだろう。

  • インフルエンザウイルスに苦しんだ経験を持つ人に具体的な症状を聞いてみた

症状が重症化すると、最悪の場合は死に至るケースも出てくるというインフルエンザだが、実際に罹患(りかん)した人々がもっともつらかったと証言する症状とはなんだろうか。

そこで今回は、インフルエンザウイルスの感染経験を持つマイナビニュース会員294名に「インフルエンザウイルスに感染して経験した症状」に関するアンケートを実施。症状のつらさやその程度を詳細に語ってもらったので、感染の経験がある人もない人も、その恐ろしさを知って予防に努めてほしい。

Q. インフルエンザウイルスに感染して経験した症状を教えてください

1位: 悪寒(78.6%)

2位: 関節痛(66.7%)

3位: 咳(62.2%)

4位: 頭痛(61.6%)

5位: 倦怠感(57.8%)

Q. 経験した症状のうち、最もつらかったものを教えてください

1位: 悪寒(23.1%)

2位: 関節痛(17.3%)

3位: 頭痛(16.0%)

4位: 倦怠感(11.2%)

5位: 咳(9.9%)

■悪寒

・「悪寒で、どんなに布団を掛けても寒くて寒くて震えが止まらない状態になりました」(41歳男性/その他/その他・専業主婦など)
・「高熱が出てしまい、身体がぞくぞくして布団で寝ているのもつらいくらい身体が震えた」(34歳男性/その他/その他・専業主婦など)
・「薬で熱を下げても、すぐ悪寒と共に熱がグングンと上昇するので布団の中で震えていました」(42歳男性/旅行・観光/販売・サービス関連)
・「悪寒と節々の痛みで何をやってもつらく、病院の待合席で横になってしまうぐらいだった」(23歳女性/旅行・観光/技能工・運輸・設備関連)
・「悪寒で寒いのに汗びっしょりになって立つのもつらかった」(46歳男性/その他/その他・専業主婦など)

■関節痛

・「体のあちこちが痛くて普通の風邪と全然違う」(44歳女性/フードビジネス(総合)/販売・サービス関連)
・「寝ていても起きていても、24時間節々の関節が痛くてつらかった。ずっと歯科で歯を削られているようなキーンとした痛みでどうすることもできない」(47歳女性/その他/その他・専業主婦など)
・「体の節々が痛くて、何もする気が起きない状態が2~3日続いた」(56歳男性/精密機器/IT関連技術職)
・「体が痛くて、5日間動けなくて死ぬかと思った」(46歳男性/その他/その他・専業主婦など)

■頭痛

・「悪寒や鼻水もつらかったのですが、とにかく頭が壊れそうなほどの痛みが強く印象に残っております」(33歳男性/不動産/専門職関連)
・「頭がものすごく痛く、眠って早く治したいと思っているのに熟睡できなかった。眠りが浅いので意識があり、吐き気もその間ずっとあるのがとてもつらかった」(60歳女性/医療用機器・医療関連/専門サービス関連)
・「熱が40度近く出て頭が割れそうに痛かった」(27歳女性/官公庁/事務・企画・経営関連)

■倦怠感

・「体がだるすぎて起き上がることも億劫に。布団から出ることもできず、死にそうと思った」(55歳女性/その他/その他・専業主婦など)
・「全身がだるくて、風邪とはまったく異なる病気だと実感しました」(55歳男性/物流・倉庫/営業関連)

■咳

・「常に咳がでるので、寝たくても寝られない」(40歳男性/医療用機器・医療関連/技能工・運用・設備関連)
・「咳をするたびに関節と筋肉に激痛が走り、死にそうな感じだった」(62歳男性/医療用機器・医療関連/その他技術職)
・「咳が止まらなくて肋骨が痛くなり、耐えられない状態になった」(32歳男性/旅行・観光/販売・サービス関連)
・「咳で喉が痛くなり、唾を飲み込むだけでもつらかった」(39歳女性/その他/その他/・専業主婦など)

■総評

インフルエンザウイルスによる最もつらい症状で1位となったのは、「悪寒」だった。悪寒自体を経験した人は8割に迫る勢いで、多くの人が体感した症状であることがわかる。「何枚布団をかぶっても寒い」「薬で熱を下げてもすぐに戻って悪寒がする」と、単なる寒気ではすまされない悪寒が続き、寝たくても寝られないという声が多かった。

2位になったのは「関節痛」。こちらも「歯科で歯を削るような痛み」「普通の風邪とは全然違う」と、尋常ではない痛みだったという回答が見られた。3位は「頭痛」で「頭が割れる」「頭が壊れる」などの表現を用いていることからも、相当につらかったと思われる。

症状が表面化されにくい不顕性感染タイプの感染者もいるが、インフルエンザは普通の風邪と異なり、全身に症状が出るのが一般的だ。これからの寒い時期に筋肉痛や関節痛といったいつもと違う痛みを感じる際は、インフルエンザを疑ってみてもいいかもしれない。

※写真と本文は関係ありません

調査時期: 2018年11月9日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 294名(男性206名 女性88名)
調査方法: インターネットログイン式アンケート