お部屋の限られたスペースで収納をおこなうには、収納グッズを買ってくる前に、「いつか使うかも?」と使わないのに捨てられずにいる不要なものを捨てることから始めてみましょう。
なぜ捨てられないのかを理解し、必要なものと不要なものを見極める方法や、お部屋や場所ごとの収納方法をご紹介します。

収納の第一歩は捨てることから

いくら便利な収納グッズがあっても、それに収まらないほどのものが溢れていては意味がありません。収納を考える前に、部屋に溢れている不要物を処分しましょう。捨てることでお部屋も心もスッキリするでしょう。

なかには「そんなにものが溢れているわけではないし、捨てるものなんてない!」という方もいるかもしれません。そのような方も、次の方法を試してみてください。収納スペースをさらにスッキリさせられるかもしれませんよ。

ものを出す

まず、クローゼットやタンスの引き出しなど、収納スペースの中のものを全て出しましょう。中を空にすることで、収納スペースのサイズを確認できます。また、収納スペースの拭き掃除も可能になります。

種類で分ける

次に、出したものを種類ごとに分けましょう。例えば、キッチンの場合はお箸やフォークなども種類ごとに分けます。分けることで、自分がついつい買ってしまうものや”買いグセ”を知ることもできます。

必要なものを選ぶ

必要なものを1種類につき1個選びましょう。調理器具ならば、いつも使うものを選んでください。それ以外は処分します。とはいえ、お皿やコップといった1個では足りないものもたくさんありますよね。そういうときは、4つのグループに分けてみましょう。

①いちばんよく使っているもの
②年に数回使うもの。消耗品のストックとして置いておくもの
③壊れてはいないけど使わないもの
④壊れている、傷んでいるもの

この4つのグループの中で③と④に分類されたものはリサイクルに出したり捨てたりして処分しましょう。

 

捨てられない人のタイプ

ものを捨てる作業はとてもシンプルですが、「もったいない」、「もしかしたら使うかもしれない」という、気持ちが優先して捨てられない人はたくさんいると思います。では、捨てられない人をタイプ別にいくつか見てみましょう。

忙しくて現状と向き合えないタイプ

そもそも忙しくて家にいる時間が少なく、片付けを始めることができない。家が片付いていないから家に帰りたくないと思う、悪循環に陥ることがあります。このタイプの人は、まず自分の持ち歩いているものから捨てることを始めてみましょう。

一度にたくさんのものを選別して捨てるのではなく、自分の持ちものの中から、要らないと思うものをひとつ選んで捨ててみましょう。そして、1日5分間、部屋の片付けのことを考える時間を作りましょう。自分の持ちものや、部屋の片付けを考える時間を作ることによって、現実と向き合えるようになります。

思い出のものを捨てられないタイプ

過去のものを捨てられない人は、過去の思い出に浸ってしまうことが理由で捨てられなくなっている可能性があります。思い出への執着が強くて現実に目を向けられていないのかもしれません。

思い出は、ものにあるのではなく、心の中にあります。大切にしている過去のものを手放しても思い出はなくなりません。

まずはネガティブな思い出のあるものを捨ててみましょう。次に、人から貰った旅の思い出やプレゼント、子どもの作品や昔着ていた服など、気持ちの詰まったものは、写真を撮って実物は処分しましょう。写真で撮っておくことで、いつでも振り返ることができますよね。

捨てることに不安を抱くタイプ

「ないと困るかも」「もったいない」という思いが強く、今は必要なくても先のことを考えてものをとっておかないと、不安に感じてしまう人もいるでしょう。

その場で判断して捨てるのが難しければ、半年後など、期日を決めて段ボールなど箱にまとめて入れておき、期日が来たら箱を開けて見直しましょう。期日までの間に一度も箱を開けなかった場合は、必要のないものとして捨てましょう。後回しにすると忘れてしまう人は、思い切って今使うか使わないかで判断し、今使わないものは捨てましょう。

 

 

部屋ごとの収納方法

必要なものを選別して捨てることができたら、使いやすい場所へ片付けましょう。よく使うものはそれを使う場所の近くに収納します。外箱や梱包などは処分して収納しやすくしましょう。そして引き出しに仕切りを作るなどして、簡単に出し入れできるようにします。ここでは、部屋ごとに使いやすい収納方法を紹介します。

キッチン

食器棚は普段使う食器を手前に置いて、お客様用のグラスやカップを奥にしまって取り出しにくくなっていませんか? 普段使わないグラスやカップは、取手付きのトレイに並べて収納しておけば、いざという時に出し入れが簡単です。

カトラリーやランチョンマット、食事で使う小物は、種類ごとに分けて収納しましょう。100円ショップで買える仕切りケースやパウンドケーキ型に入れてもおしゃれです。

フライパンや片手鍋を収納しておくシンク下の収納スペースは、タテ収納をしましょう。タテ収納に使う仕切りやトレイは、ある程度の深さと強度が必要です。100円ショップにも深さも十分あって、フライパンや片手鍋を入れても問題ない強度のものもありますので、探してみてください。

下駄箱

靴はファッションやシーズンによって合わせるものが変わりますし、家族がいればその分数が増えてしまいます。靴が収まりきらなくなった場合は、シーズンオフの靴をシューズケースに入れて別の場所へ片付けましょう。

押入れ&クローゼット

クローゼットの隅に突っ張り棒を設置してS字フックを掛ければ、ベルトなどを吊るしてスッキリと収納できます。帽子も同様に掛ければ場所をとらずに収納できますよ。

同じく寝具の収納にも突っ張り棒は活躍します。厚みのあるマットレスは、突っ張り棒を縦に2本取り付けて仕切りを作って縦に収納すれば、収納スペースを広く使えて出し入れもしやすくなります。

クローゼットや押入れの1番上の段には、穴の開いたファイルボックスを活用しましょう。引き出しタイプで取り出しやすく、丸見えにならずに穴から中身がわかるのも便利なポイントです。

洗面所

洗濯機上部は大切な収納スペースになります。突っ張り棒3本と棚板を設置することで、簡単に収納スペースを作ることができます。また、長さのある突っ張り棒2本とワイヤーネットを洗面所の壁に設置すれば、壁掛けタイプの収納スペースを作ることも可能。ワイヤーバスケットにタオルを収納したり、透明なウォールポケットを引っ掛けてコスメを収納したりと、工夫次第で色んな使い方ができます。また、洗面台の下に収納するストック品はファイルケースに入れておけば、かさばらずにまとめておくことができるでしょう。

リビング

ついつい増えてしまう書類や説明書などの紙類は、ファイルボックスやクリアファイルにまとめておきましょう。たっぷり入るファイルボックスには取扱説明書を、長期保管が必要な書類はバインダー、一時的に保管する書類は薄いクリアファイルなど、種類ごとに分けて整理しておきましょう。また、使用頻度の高い書類は、デザイン性のあるファイルにファイリングして、棚の上に飾って見せる収納をしておきましょう。

ソファーの下に空間がある場合は収納スペースとして利用しましょう。スペースに収まる大きさの段ボールやボックスに黒板シートや部屋の雰囲気に合ったシートを張れば見せる収納になります。

文房具や小物を入れておく引き出しは、仕切りを入れて種類ごとに分けて入れると、取り出しやすくスッキリ収納できます。

 

 

収納できないことで起こる危険

ここまで、収納方法をお伝えしてきましたが、なかには「片づけられなくても、特に困っていることはないし」という方もいると思います。では日常生活で困らなければそのままでもよいのでしょうか。ものが溢れてしまうことで起こる可能性がある危険を考えてみましょう。

最近は台風や豪雨など自然災害がとても多くなっています。防災対策はしていると思いますが、きちんと整頓して収納されず防災グッズが収納スペースの奥に追いやられていたり、置くべき場所にスペースがなく置き場所を頻繁に変えてしまったりしていると、いざという時に探せなかったり、役に立たないばかりか危険が迫っている時に逃げ遅れてしまうかもしれません。

日々の暮らしでは、ものが散らかっていると、床に落ちているものを踏んで怪我をしたり、小さなお子さんがいる場合は誤飲の危険もあります。

怪我や事故の危険の他にも、どこを置いているかわからず、探しものをする時間が増えたり、ストックの数を把握できずに、既にあるものを買ってきてしまうこともあるでしょう。

 

タイプに合ったお部屋の収納術 まとめ

ものが溢れて収納できないことで起こる危険もたくさんあります。必要なものと不要なものを選別し収納することで、快適で安全な生活を手に入れましょう。


※本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。