フジテレビ系情報番組『Mr.サンデー』(毎週日曜22:00~)発のドキュメンタリー映画『ぼけますから、よろしくお願いします。』が、広島、大阪、京都でも上映をスタートし、好調な滑り出しを見せた。

  • 広島・呉ポポロシアターにて (手前左から)大島新プロデューサー、信友良則さん、信友直子監督=フジテレビ提供

同作は、認知症の患者を抱えた家族の内側を丹念に描いたドキュメンタリー。『Mr.サンデー』で2016年9月に2週にわたって特集され、翌年10月に継続取材とともにBSフジで放送されて大きな反響を呼んだ。

先週末から上映を開始した中では、特に広島が好調で、広島市内の横川シネマは全73席のところ、信友直子監督の舞台あいさつの回にはパイプ椅子を並べ、120人以上が入場。呉のポポロシアターでは、約200席が埋まり、補助席を出したのは、2017年1月公開の『この世界の片隅に』以来とのことだという。

広島では、映画の主人公である信友監督の父・良則さんが、急きょ舞台であいさつ。「わしは98でもう長うないですが、娘の人生はこれからなんで、どうぞよろしくお願い致します」としっかり呼びかけると、それを聞いた信友監督は「父の私に対する愛の深さを感じ、私も泣きそうになりました」と話した。

18日までの東京・ポレポレ東中野を含む全5館での観客動員数は5,649人となり、ドキュメンタリー映画でヒットと言われる6,000人を、今週中には超えることになる見込み。上映館は次々と増え、19日現在で全国30劇場での上映が決まっている。

信友監督は「どんどん公開館が増えていって、自分でも驚いています。見た方が友達に勧めたいとチラシを持って帰られる方も多く、そんな口コミの力が映画を育ててくださっている気がします。私たち家族が、日本のどこにでもいる普通の家族だからこそ、みなさんに共感していただけるのだと思います。昔は平凡な家庭に育ったことをツマラナイなあと思っていましたが、今は、この慎ましく真面目な父と母に育ててもらったことを、本当に感謝しています」と語りました」と述べた。

(C)「ぼけますから、よろしくお願いします。」製作・配給委員会