JR北海道はこのほど、2017年度の線区別収支状況を公表した。4年連続ですべての線区が赤字となり、中でも北海道新幹線(新青森~新函館北斗間)は98億7,700万円という巨額の赤字を生み出したことがわかった。
北海道新幹線の赤字は、開業効果が落ち着いたことで営業収益が約20億円減少したことに加え、車両検査や青函トンネル内の老朽設備の取替えなどで営業損失が約45億円拡大したことが原因。前年度の赤字額(54億600万円)から約1.8倍増加した。
一方、札幌圏は新千歳空港アクセスが好調で、2016年8月の台風災害で長期間運休した帯広・釧路方面の特急列車が運転再開したことなどもあり、営業収益が約14億円増加。快速「エアポート」用の車両733系の減価償却費が減少したことで営業費用も減少し、営業損益は約30億円改善した。
石勝線・根室本線の南千歳~帯広間も、台風で長期運休した列車が運転再開したことなどにより、営業収益が約11億円増加。運転再開で営業費用も増加したが、営業損益は約1億円改善している。