関電アメニックスはこのほど、長野県大町市で運営する北アルプス交通において、関電トンネルトロリーバスのVVVFインバータ走行音を聞くことに特化したツアーを企画販売した。発表翌日の10月30日に定員に達し、募集終了となるなど人気となっている。

  • 関電トンネルトロリーバス300形

現在、国内で営業するトロリーバス(無軌条電車)は立山黒部アルペンルートの関電トンネル・立山トンネルのみだが、関電トンネルトロリーバスは11月30日をもって54年間にわたる運行を終え、来年度からは電気バスによる運行となる。

関電トンネルトロリーバスは、長野県大町市の扇沢駅から富山県立山町の黒部ダム駅までの6.2kmを走行。1993年から導入した車両300形の制御装置に採用されているVVVFインバータの独特の走行音を楽しむファンがいることから、引退前にこのトロリーバスのVVVFインバータの“音”を聞くことに特化したツアーが企画されたという。

  • 関電トンネルトロリーバス300形のVVVFインバータ

ツアーは11月20日に開催され、長野駅に集合して10時頃に出発。北アルプス交通の貸切バスで大町市へ向かい、黒部ダム開業時からダムとの縁も深い「くろよんロイヤルホテル」にて、ご当地名物の「黒部ダムカレー」で昼食後、黒部ダムの玄関口となる扇沢駅でトロリーバスの車体見学・撮影会を行う。その後、トロリーバス2両を貸し切り、1両は参加者手持ちの録音機材を載せて無人運行、もう1両は参加者が乗車し、最大100パーミルの急勾配を走る走行音を楽しめる。

黒部ダム駅到着後は、黒部ダム駅を出発するトンネルに反響するトロリーバスの走行音をホームで楽しみ、黒部ダムの見学も可能。復路もトロリーバスに乗車し、貸切バスで長野駅に向かい、18時頃に長野駅到着予定となっている。