山陽電気鉄道は24日、おもに直通特急として運用している既存車両5000系に関して、インテリア刷新・バリアフリー対応・省エネ機器導入といったリニューアルを実施したと発表した。
同社の5000系は1986年の製造開始から30年以上経過しており、主要機器や車内設備の刷新により、省エネルギー化および乗客サービスのさらなる向上に取り組むことになった。今年度は6両編成の1編成をリニューアルした。
デザインでは、車両前頭部の赤色を従来よりさらに強調し、側面にも赤ラインを追加することで特急車両にふさわしい格調とスピード感を表現。出入口横には新しいグラデーションパターンを採用し、リニューアル車両を認識しやすいようにした。インテリアデザインは、最新車両6000系で好評となっているクリア・スマートなスタイルを引き続き採用し、座席シートには兵庫県の花である「のじぎく」模様をあしらっている。
バリアフリー・インバウンド対応としては、従来は1編成に2カ所だった車いす・ベビーカースペースを全車に設置して6カ所とし、優先座席の明確化のため、吊輪をオレンジ色にした。出入口をわかりやすくするため、誘導鈴とドア開閉予告灯を設置し、LCD車内案内表示器を1両に3カ所設置して、行先・駅名マップ・乗換案内・ドア開方向などの情報を4カ国語 5言語(日・英・中繁体・中簡体・韓)にて表示する。
省エネルギー化も図られ、2号車の主制御器をVVVFインバータ制御装置(ハイブリッドSiC素子適用)に更新。従来の界磁添加励磁制御装置に比べて消費電力を約25%削減したという。室内灯をはじめ照明装置をすべてLED化し、消費電力の削減も行われている。