上下階に分かれ、一戸建て感覚で住むことができるメゾネット物件。しかし、メゾネット物件がどのような人に向いていて、どういった暮らしになるのか、詳しく知っていますか?住み始めてから後悔しないために、その特徴やメリット・デメリットについて把握しておきましょう。

メゾネット物件とは?

メゾネットの語源はフランス語の「小さな家」を意味する「maisonnette」とされています。メゾネット物件は、マンションやアパート(集合住宅)の間取りの種類を指し、住戸内を1階と2階のフロアに分けて、内部階段のある構造にしたものです。

メゾネット物件4つのメリット

ここからは、メゾネット物件のメリットを4つに整理してお伝えします。

1.一戸建ての住み心地を味わえる

メゾネット物件は、外から見るとエントランスのある一般的なマンションですが、玄関を開けると階段があり、2階にも居住空間が設けられています。2階建て住宅のように居住スペースを分けることができるため、マンションと戸建てのよい部分を兼ね備えているといえるでしょう。つまり、集合住宅やマンションであるにもかかわらず、一戸建てに住んでいる感覚を味わえるのです。

2.開放的な空間を得やすい

メゾネット物件は上下階にフロアが分かれているので、例えば吹き抜けを設けることで、縦の空間ができ開放的なデザインにすることも可能です。

また、2階部分は共用廊下が不要なので両面バルコニーがある物件が多く、風通しや日当たりが期待できます。

3.お客さんを招く際に便利

メゾネット物件は上下階に分かれているため、お客さまをもてなすための部屋、プライベートな部屋を明確に分けることができます。例えば、1階のリビングにお客さまを招いたとしても、自室、寝室が2階にあればプライバシーを気にせずもてなすことが可能です。

4.足音に関する配慮が少ない

マンションやアパートに暮らしていると、足跡が下の階に響かないように配慮しますよね?

メゾネット物件なら、上下が自宅なので、隣室への配慮だけですむので、小さいお子さまのいるご家庭にとって、安心です。

メゾネット物件はこんな方におすすめ

上記のようなメリットを踏まえて、メゾネットに向いている方をお伝えします。

一戸建てのような住み心地を求めている方

メゾネットは、2階建てという構造や吹き抜けの空間など、一戸建て物件の特徴を備えた賃貸物件です。一戸建の住み心地を求める方におすすめといえます。

フリーランスや在宅勤務する方

メゾネットの二層構造を活用して、2階は仕事部屋、1階は打合せスペースを作ることが可能なので、フリーランスや在宅勤務する方に向いているといえます。

家族と生活リズムが異なる方

メゾネット物件は、家族間で生活リズムが異なる場合にも、対応しやすい構造です。例えば、夫婦であっても仕事の勤務体系などが違えば、おのずと就寝・起床の時間は異なってきますよね。1フロアの住宅だと、寝室を別にしていてもドアの開閉音やシャワーの音といった生活音がどうしても響いてしまいます。こうなると遅い時間に帰宅(早い時間に出勤)する方は気を遣いますし、寝ている家族を起こしてしまうかもしれません。

しかし、寝室が上の階に、浴室やリビングが下の階にあるようなメゾネット物件の場合、こうしたケースを減らすことができます。このように、1階と2階にそれぞれのプライベートな空間を作るなど、さまざまな工夫を施すことができるのが、メゾネット物件の魅力です。

メゾネットのデメリット

ここまでメリットについて紹介してきましたが、もちろんデメリットもあります。

家事がしづらい

メゾネット物件は、1階と2階に分かれている構造上、家事がネックとなる場合があります。場合によっては洗濯物を2階から1階(またはその逆の可能性も)に運ぶ必要がありますし、掃除機を持って階を移動する必要があります。

階段の昇り降り時の足音

例えば寝室が1階で、お子さまが寝静まったころに仕事からお父さんが帰宅した際、その足音で起こしてしまうこともあります。また、いくら上下階が自宅とはいえ、お子さまが勢いよく階段を上り降りすると、足跡は響いてしまいます。

光熱費がかさむ

温かい空気は上に、冷たい空気は下に流れます。メゾネット物件は、1フロアの住居と比べて縦に空間が広がっているため、間取りや設備によっては冷暖房が効きにくい場合も。光熱費が思ったよりかさむ場合がありますので、物件の断熱性能や冷暖房機能・効率については、契約前に確認してみてください。

家庭内事故の危険性がある

メゾネット物件に住むと、2階に飲み物を運んだり、トイレのため1階に降りたりと、階段を利用する頻度が増えます。階段がある分、転落などで事故の危険性が高まるので、小さなお子さまがいる方は注意が必要です。

まとめ

メゾネット物件は、テラスハウスやロフト付き物件とは異なる構造をしています。一軒家の住み心地を味わえる、開放感を得られるなどのメリットがあります。しかし、その反面、家事や光熱費の面でデメリットもあります。

ご自身のライフスタイルや家族構成を考慮したうえで、メゾネット物件が適しているか検討してみましょう。


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