声優、そしてアーティストとして活躍する水樹奈々が、夏のライブツアーの海外公演「NANA MIZUKI LIVE ISLAND 2018+」 in 台湾を2018年9月29日(土)に台湾・国立体育大学体育館(林口体育館)で開催し、約4,500人を動員。自身4年ぶりの台湾公演は熱狂的な歓迎ムードに包まれ、国境を超えて音楽という絆を感じる一夜となった。

2014年の「NANA MIZUKI LIVE FLIGHT+」以来、久しぶりの単独ライブだけに、スタートから会場では熱い声援が飛び交う。国内ツアーのオープニングを飾ってきたムービーが流れた後、「STARTING NOW!」のイントロに合わせ、「始めようか!台湾!」の掛け声と共にステージ2階から水樹が登場。客席からもたまらず大きな歓声が上がり、立て続けに「Angel Blossom」「アノネ~まみむめ☆もがちょ~」と可愛らしい振付と共に2曲披露し、一気に会場のテンションを上げていく。

観客からの声援に中国語で「帰ってきたよ台湾!前に来たのは4年前、みなさんに会えて嬉しいです!」と返し、久しぶりのファンとの再会で興奮気味に喜びを分かちあった。前日に小龍包やタピオカミルクティを堪能したと台湾らしいエピソードもあり、心から今回の公演を楽しみにしていたと話した。「LIVE ISLAND+ WAVE13台湾、始まるよ!」と中国語で盛り上げたあと、「You have a dream」を披露。

続いてチャイナドレス風ワンピースにチェンジして登場、「残光のガイア」のイントロが流れると会場からは歓喜の声が上がった。ここで、先日東京ドームで行われた「KING SUPER LIVE 2018」で初披露された37thシングルの新曲「結界」をソロで歌唱。和をイメージした映像を背に、テーマ曲となっている「陰陽師本格幻想RPG」の世界を見事に表現した。MCでは、衣装チェンジした水樹に、日本と同じく「回って~!」コールが。観客からは「可愛い!」と日本語でも声援が飛んでいた。そして今ツアー恒例の<夏うたアコースティックコーナー>へ。台湾公演では「粋恋」をバッグバンド・Cherry Boys全員と披露。少しずつ季節が変わりつつあるこの時期に、ぴったりの哀愁漂うアレンジに酔いしれた。

ここからは自身も声優として出演する大人気アニメシリーズ“魔法少女リリカルなのは”の楽曲ゾーンへ。台湾でも熱狂的な支持を得る同作品の名前が上がると、観客からも期待の声が。10月公開の劇場版「魔法少女リリカルなのは Detonation」については、「いよいよ(劇場版二部作の)完結編ということで、本当に熱い作品になっています」と作品の魅力を語っていた。この日披露されたのは劇場版第1作目の主題歌「PHANTOM MINDS」と、2004年に放送されたなのはシリーズの始まり、TVアニメ第1期のオープニングテーマ「innocent starter」。観客から興奮の声が上がる中、2曲続けて叙情的に歌い上げ一旦ステージ裏へ。

バックダンサー・team YO-DAの紹介コーナーでは、DJサカリュウ(ベース・坂本竜太/演)が中国語でフロアに呼びかけながら登場。角D(バイオリン・門脇大輔/演)による中国語ラップも披露されるなど、台湾スペシャルバージョンとして会場を沸かせた。このコーナー恒例の“おハガキ紹介”では「パリッとしたスーツで」という言葉をきっかけに、水樹が再びステージに登場して「PARTY! PARTY!」「Gimmick Game」とダンサブルな楽曲を続けて披露。9/26に発売したシングル『WONDER QUEST EP』に収録されている新曲「Hungry Hungry」では、可愛くセクシーなパフォーマンスに会場のテンションもどんどん上がっていった。

ライブの折り返し部にあたるショートムービー明け、「アオイイロ」のイントロに乗せステージ2階から再び登場した水樹を待っていたのは、観客からのサプライズ演出!なんと、全員がお手製の青い紙飛行機を持っていたのだ。1度目、2度目の台湾公演に続き、3度目のこの公演でも、台湾ファンからあたたかいサプライズを受けたことに対し、中国語で「幸せ~!私の宝物にします」と感謝の気持ちを伝えた。

続いて披露されたのは、こちらも最新シングルに収録されている「WHAT YOU WANT」。国内ファイナル公演での初披露からさらに進化したサウンドに、熱いコール&レスポンスが広がった。そしてそのまま「NEXT ARCADIA」「Justice to Believe」と立て続けに熱唱。「めちゃくちゃ楽しくて次の言葉を言いたくなくて・・・」と惜しみつつ、本編最後に披露されたのは「FEARLESS HERO」。本ツアーのテーマに沿う”夏の冒険・夏休み”を象徴するようなこの曲をとびきりの笑顔で歌唱する姿に、観客も負けじと声援を送っていた。

台湾でも日本と変わらない「奈々」コールに応え、海外公演限定の真っ赤なTシャツ姿でステージ下手からトロッコで登場。アンコール1曲目に披露されたのは「Synchrogazer」。アリーナを一周しながら拳を振り上げて観客を煽り、この会場だからこそ味わえる近い距離感にさらに一体感が生まれた。ステージに戻り、イントロから大歓声が上がったのは「Preserved Roses」。T.M. Revolution西川貴教が歌うパートを観客が日本語で大合唱し、激熱な空間となった。

そしてここで、先ほどのファンからのサプライズに応える形で、「宇宙初披露です!」とアンコール3曲目に演奏されたのは、新曲「嘆きの華」。10/24に発売されるニューシングル「NEVER SURRENDER」に収録の楽曲だ。自身が声優として主演をつとめるTVアニメ『軒轅剣・蒼き曜』の主題歌にもなっており、台湾のゲーム会社が制作したアジア圏で大人気のゲームが原作。歌謡メロにしっくりと馴染む水樹の芯のある歌声に、観客も聞き惚れた。アンコールラストには、元気いっぱいに「POP MASTER」を披露。会場全体に笑顔のコール&レスポンスが広がり、晴れやかな景色となった。

しかし4年ぶりの台湾公演。もちろんこのままで終わるはずもなく、観客からのコールに応え、ダブルアンコールを実施。「水樹といえばあの曲。皆さんの魂の炎を私に向けて燃やしてください!」と煽り、「ETERNAL BLAZE」のイントロが流れると、今日一番の歓声とともに会場のボルテージは最高潮へ。最後は「また絶対帰ってくるよ!台湾!」とファンへ再会を誓って締めくくった。

水樹だけでなく、ファンもこの4年という月日を待ち続け、そして今日が最高の夜になったのだと、水樹がステージから去ってもなお、やまない歓声がそれを証明していた。水樹は翌日、同会場にて行われる「KING SUPER LIVE 2018」にも出演。10月13日には自身初となる上海での単独ライブも控えている。各詳細は公式サイトにて。

◎「NANA MIZUKI LIVE ISLAND 2018+」<台湾公演>セットリスト

M-01. STARTING NOW!
M-02. Angel Blossom
M-03. アノネ~まみむめ☆もがちょ~
M-04. You have a dream
M-05. 残光のガイア
M-06. 結界
M-07. 粋恋<夏うたアコースティックコーナー>
M-08. PHANTOM MINDS
M-09. innocent starter
M-10. PARTY! PARTY!
M-11. Gimmick Game
M-12. Hungry Hungry
M-13. アオイイロ
M-14. Happy☆Go-Round!
M-15. WHAT YOU WANT
M-16. NEXT ARCADIA
M-17. Justice to Believe
M-18. FEARLESS HERO
【ENCORE】
EN-01. Synchrogazer
EN-02. Preserved Roses
EN-03. 嘆きの華
EN-04. POP MASTER
【W/ENCORE】
WEN-01. ETERNAL BLAZE

(photo:hajimekamiiisaka)