皆さんは、給与明細を見たことがありますか?

給料日に銀行のATMからカードで引き出しておしまい! という人も多いのでは? 給与明細をきちんと読み取って、自分の給与がどのように計算されているのかを確認しておきましょう!

給与明細、まずはここを見て

給与明細は通常、「勤怠」「支給」「控除」の3部で構成されています。まずはそれぞれの項目でチェックしておきたいところを見ていきましょう。

(1)勤怠
出勤日数や勤務時間、残業時間、遅刻早退、欠勤日数、有給休暇日数など、会社によって載っている項目は違いますが、給与支給の根拠となる項目が載っています。給与に大きく影響する部分なので、残業時間に間違いがないか、勤務日数に間違いがないかなどしっかりチェックしておきたいですね。ただし、勤怠の項目が給与明細に載っていない会社もあります。

(2)支給
支給項目には、基本給や手当などの内訳が記載されています。基本給と手当を合計したものが「総支給額」と言われる金額です。

手当は、時間外手当、休日出勤手当、家族手当、住宅手当、通勤手当など、それ以外にも会社独自の手当がこの部分に記載されます。手当のうち、時間外手当や休日出勤手当は月によって違ってきます。「勤怠」に載っている時間や日数と照らし合わせて、働いた実績分がきちんと記載されているか確認しましょう。

(3)控除
控除は「法定控除」と「法定外控除」に分けられます。

まずは法定控除ですが、健康保険料、厚生年金保険料、介護保険料(40歳以上)、雇用保険料、所得税、住民税の6種類があります。健康保険料、厚生年金保険料、介護保険料は標準報酬月額にそれぞれ保険料率をかけて計算した金額になります。標準報酬月額というのは、4~6月の給与等の平均額のことをいいます。

次に法定外控除についてです。こちらは会社によって項目も様々ですが、例えば財形貯蓄や課会費などが当てはまります。例えば社内旅行の積み立てが引かれているとわかったら、今までは面倒だと思っていた旅行も参加しようと思えるかもしれませんよ。

額面と手取りの違いって?

給与明細の「支給」の項目に載っている「支給額合計」がいわゆる「額面」と言われるものです。

そしてこの「支給額合計」から「控除」の項目の「控除合計」を差し引いた金額が「差引支給額」と言われる金額で、この金額が「手取り金額」になります。ざっくりですが、額面の75~80%が手取り金額と考えておけばいいでしょう。

「控除」の項目では、社会保険料や税金がたくさん引かれていてなんだかガッカリ……という人もいるのではないでしょうか。

でも、社会保険料は皆さんにとって、大変ありがたい制度なのです。また、税金もどのくらい納めているかをきちんと知ることで、税金の使われ方にも興味を持つことができますね。

社会保険料って?

給与から差し引かれる社会保険料は「健康保険料」「厚生年金保険料」「介護保険料(40歳以上)」「雇用保険料」の4種類があります。健康保険料を支払っているからこそ、病気になった時に3割負担で治療を受けられたり、厚生年金保険料を支払っているからこそ、65歳になったら老齢年金がもらえたりするのですね。

では、それぞれの保険料についてみていきましょう。

(1)健康保険料
都道府県によって異なりますが、だいたい5%前後の負担となっています。

(2)厚生年金保険料
厚生年金保険料に国民年金保険料も含まれています。9.15%の負担となっています。

(3)介護保険料(40歳以上)
40歳になったら介護保険料を負担します。保険料率は0.825%です。

(4)雇用保険料
保険料率は業種によって違いますが、一般的な事業で0.3%の負担です。

ここで知っておいてほしいことは、(1)~(3)は会社側も皆さんと同じ金額を負担してくれているということ。(4)は会社のほうが0.6%と多く負担してくれています。会社に勤務することによって、国の保障に守られていると思うと、ありがたいですね。

税金にも関心を持って

所得税は、収入から所得控除を引いた金額に、一定の税率で課されます。支給額から税金の対象とならないものと社会保険料をから差し引いた額から概算で天引きし、年末に「年末調整」をして1年間の所得税を計算し直します。1月から12月まで天引きされた所得税の額が正式な税額より多い場合は、12月の給与で戻ってきます。足りなかった場合は、12月の給与で差し引かれます。

次に、住民税の税率は10%です。住民税は前年の所得によって確定された税額が、翌年の6月から5月まで引かれます。ですので社会人1年目の人は住民税が引かれていません。2年目からは住民税が引かれるといことを知っておいてくださいね。

給与明細には多くの情報が記載されています。毎月頑張って働いた証しとして、しっかり給与明細に目を通してくださいね。

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著者プロフィール: 安部智香(あべ ちか)

エフピーウーマン認定ライターファイナンシャルプランナー。安部智香ファイナンシャルプランニングオフィス代表。短大卒業後、証券会社に勤務。在職中は、資産運用を担当。結婚退職後は「もっとお金のこと、家計のこと、資産運用のことを伝えたい」という思いで、個人事務所を立ち上げ、個別相談、執筆業務、セミナー、マネーセミナー講師として活動中。