凶悪な異世界犯罪者集団ギャングラーから「ルパンコレクション」を取り戻すため暗躍する快盗と、人々の平和と安全を守るためギャングラーに挑む国際警察。絶対に交わることのない2つの戦隊が激しくぶつかりあいながら、共にヒーローとして悪を撃破していくストーリーが好評の『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』。2018年2月の放送開始からはや半年がすぎ、ついに『ルパパト』初の劇場版『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー en film(アン・フィルム)』が公開されている。

ここでは、パトレンジャーの中心人物・パトレン1号/朝加圭一郎を演じる結木滉星がマイナビニュースのインタビューに登場。放送が始まれば、関連ワードでSNSがにぎわうほど、ファンから熱い支持を受けている圭一郎。その人気を、演じる結木はどう感じているのか。そして警察のレッドとして、半年間にわたって作品を引っ張り続けてきた今の思いを訊いた。

結木滉星(ゆうき・こうせい)。1994年生まれ、大分県出身。映画『一礼して、キス』(2017年)や、「恵比チリDAN 第5回公演舞台『ノール』」(2017年)、『ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」"進化の夏"』(2017年)といった舞台などに出演。撮影:大塚素久(SYASYA)

――放送開始から半年を経て、周りの反応など、変化を感じるようになったことはありますか?

最初のころに比べて、街で声をかけていただく機会は徐々に増えました。実は、子どもというより、大人の方に気づいていただくことが多いんです。うれしかったのは、同世代の男性の方に「パトレンジャーですよね」と声をかけていただいたことですね。女性の方に声をかけていただけるのももちろんうれしいのですが、同世代の男性にも楽しんで見てもらっているんだなと思ってうれしかったですね。

――朝加圭一郎という役は、もう結木さんしか考えられないくらい見事にハマっていますね。彼はすごく生真面目なキャラクターなのですが、圭一郎の個性が逆に結木さんに入っていくというのはあるのでしょうか?

やっぱり撮影をしていくにつれて、プライベートでも圭一郎らしい言動が出るようになっっちゃって……。うつる、といいますか。意識はしていないんですけど、どこかで似てきている部分はあると思います。

――最初のころ、圭一郎を演じる上で難しいところなどはありましたか。

圭一郎は古い、堅い言葉を使うんです。それが自分にとっての違和感というよりも、見ている方に対して、違和感なく届けられているのかなという思いがありました。でも最近は、自分自身でも自然だなと感じるくらい、セリフをモノにできるようになってきました。圭一郎が憑依しているというか、一体化してきている気がします。

――一体化してしまって、戻れなくなるかもしれませんよ。

いやいやいや。それはたぶん大丈夫だと思いますよ(笑)。

――パトレンジャーはルパンレンジャーに比べて、従来のスーパー戦隊の方向性ともいえる真っすぐな正義を重んじている印象があります。なかでも圭一郎はその在り方を象徴する存在だと思うのですが、そうした意識はありますか。

パトレンジャーとルパンレンジャーには、お互いに違う正義感があると思うんです。パトレンジャーの「正義」は、「悪者は許さない、退治する」という子どもにもわかりやすいもの。演じる上でも、そこは絶対にブレないように意識しています。

――その一方で、#4「許されない関係」では、同僚である明神つかさ(演:奥山かずさ)の意外なかわいらしい趣味について、「それのどこが恥ずかしいんだ?」という反応で、懐の深さを見せています。

ギャングラーやルパンレンジャーに対するところではない場面では、遊びを入れて、自分なりのアイデアをもって演じさせてもらっています。でもそれも、パトレンジャーの「正義」がブレないからこそ挑戦できていることです。今後もそこはブレないように意識しつつ、遊べるところを探していきたいですね。