JR貨物は20日、「平成30年7月豪雨」に伴う代行輸送区間の増強について発表した。現在も山陽本線の一部区間で貨物列車を運転できない状況となっており、トラックおよび船舶による代行輸送を実施中。今回、新たに2区間で代行輸送を開始することになった。

  • 山陽本線の運転見合わせにともない、JR貨物はトラックおよび船舶による代行輸送を実施している

山陽本線は8月20日現在、三原~瀬野間・柳井~下松間が運転見合わせとなっており(白市~八本松間は8月21日から暫定的な部分運転を実施)、10月中の全線運転再開を見込んでいる。貨物列車は東福山~新南陽間で運転を中止し、不通区間の代替としてトラックおよび船舶による代行輸送を実施中。9月中に広島貨物ターミナル~新南陽間、10月中に東福山~広島貨物ターミナル間の再開を予定している。

トラックによる代行輸送は岡山貨物ターミナル~広島貨物ターミナル・新南陽間、広島貨物ターミナル~北九州貨物ターミナル・福岡貨物ターミナル間で実施中。8月20日以降、新たに姫路貨物~広島貨物ターミナル間でもトラックによる代行輸送が始まる。輸送力は「片道当り12フィートコンテナ 7個」とされ、「危険品等については輸送区間に制限がある場合があります」とのこと。

船舶による代行輸送は東水島~北九州貨物ターミナル間、百済貨物ターミナル~福岡貨物ターミナル間で実施中。8月22日から新たに百済貨物ターミナル~北九州貨物ターミナル間(大阪港から北九州港まで船舶)でも代行輸送を開始する予定となった。輸送力は「上下毎日1便(日・祝除く) 片道当り12フィートコンテナ 80個」とされ、「積載品目は一般品(危険品及び廃棄物は除く)に限ります」とも説明している。

なお、さらなる輸送力確保のため、JR貨物はJR西日本とともに、不通区間を迂回する伯備線・山陰本線・山口線を通るルートで貨物列車の運行を検討中。運転区間や開始時期、輸送力など詳細については決まり次第、発表する。