俳優の唐沢寿明が、テレビ東京のドラマ2本に主演することが17日、わかった。唐沢が同局のドラマに主演するのは、初となる。
今回唐沢は、全く異なった"正反対"とも言える役にチャレンジ。1本目は秋の特別ドラマ『あまんじゃく』で、唐沢が長年に亘り映像化を熱望していた藤村いずみによる幻の原作を実写化、唐沢が元外科医の殺し屋を演じる。監督は『99.9 -刑事専門弁護士-』などで大ヒットを連発する木村ひさしが務める。
2本目は、10月クール・月曜夜10時のドラマ『ハラスメントゲーム』。「パワハラ」「セクハラ」「マタハラ」など、連日、テレビやネットで取り上げられる「ハラスメント」事件に真っ向から挑むという。唐沢が演じるのはスーパーマーケットを経営する老舗の会社に設立された“コンプライアンス室”の室長で、コンプライアンス室に持ち込まれる難問・奇問を独自の手法と視点で解決していく。脚本は、『BG~身辺警護人~』の井上由美子、さらに監督は『コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-』の西浦正記が務める。
唐沢寿明コメント
藤村さんの『あまんじゃく』は、数年前に読む機会がありました。いつか映像化できたらと長年思っていたのですが、今回縁あってテレビ東京でドラマ化することになり、出演させて頂くことになりました。 数年前から、テレビ東京の番組が面白いと思っていました。攻めていて、今、勢いがあるテレビ東京に目が行きますし、自分自身も攻めた事をやっていきたいと常に思っています。「あまんじゃく」は今までにない役どころですが、(ドラマは)常に新しい挑戦だと思い演じています。殺しをやるときの雰囲気とか、視聴者が思わず驚くようなシーンもあります。
連ドラ『ハラスメントゲーム』は『あまんじゃく』とは役の印象が対照的で全く違います。脚本も過去に何作かご一緒した井上由美子さんです。固いイメージのビジネスドラマの中に、井上さんの描くエンタメ感が散りばめられて、何方にでも観やすい作品になると思います。普通にやるのではなくて、見ている人が面白いと思えるものを作りたい。そこはこだわりたいところです。特番、連ドラどちらも面白いです。連続して面白いものにしたいなと思っていますので皆様、ご期待ください。
田淵俊彦プロデューサー(テレビ東京)コメント
数々の名作を産み出してきた名優である唐沢さん。中でも私にとって『白い巨塔』は文字通り金字塔だ。その財前五郎が、同じ医療をテーマにした作品の、しかもダークヒーローに近い主人公を演じたいと思っていると聞いて、「おもしろい!」と思った。と同時に「とてもチャレンジングだ」と驚いた。人間というのは成功例にしがみつこうとする生き物だ。しかし、唐沢さんは同じ医療ドラマジャンルの全く違う切り口に、敢えて挑もうとしている。そんな心意気に、「このドラマは成功するに違いない」と確信に近いものを感じた。
私は「幻」となっていた原作権の行方を探し当て、映像化に漕ぎつけた。更にやるからには徹底的に攻めようと思った。特番に続ける形で、唐沢さんに全く“正反対”とも言える役柄の主人公を演じてもらったらおもしろいのではないか。そう企んだ。唐沢さんは、「おもしろいじゃないか」と賛同してくれ、「テレ東だからできるチャレンジだ」とも言ってくれた。コンプライアンスに真っ向から反するような「元外科医の殺し屋役」をやってもらった俳優さんに、間髪入れずに「コンプライアンスやハラスメントを取り締まる役」をやらせてしまう……この奔放さがテレビ東京だ。2つのドラマの共通点は、人間の「欲」や「業」。こんな尖がった企画を通してくれたテレビ東京の懐の深さにも感謝したい。以上のように、振り切った、奔放でゴージャス、かつ痛快な唐沢エンターテイメントを是非、堪能して頂きたい。
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