鉄道・運輸機構は11日、青函トンネル内での高速走行試験を9月に初めて実施すると発表した。北海道新幹線は青函トンネル内とその前後の約82kmが貨物列車との共用走行区間となっていることから、すれ違う際の風圧が貨物列車に与える影響を考慮し、同区間の最高速度を140km/hに制限している。

  • 北海道新幹線の速度向上に向け、9月に青函トンネル内での高速走行試験が行われる

これに対し、国土交通省の「青函共用走行区間等高速化検討ワーキンググループ」は段階的に速度を向上させる方針を昨年12月に取りまとめた。今年度末には青函トンネル内の最高速度を160km/hに引上げ、遅くとも2020年度までには、時期・時間帯を絞った上で、下り線での210km/h走行の実現をめざすことになった。

高速走行試験はこれに向けた準備の一環で、実施期間は9月2~19日。160km/hで走る試験車両と在来線の列車を青函トンネル内ですれ違い走行させて安全性を確認する。下り線では200~210km/hでの走行試験も行う。