エイビーロード・リサーチ・センターは7月4日、2017年に渡航をした18歳以上の男女を対象に実施した「エイビーロード エアライン満足度調査2018」の結果を発表した。総合満足度ではANAが11年ぶり、2度目の1位を獲得し、前年1位のJALは2位となった。

  • 1位のANAは前年2位から1ランク上昇、2007年以来11年ぶり2度目の1位獲得

    1位のANAは前年2位から1ランク上昇、2007年以来11年ぶり2度目の1位獲得

「総合満足度」では、1位のANAは前年2位から1ランク上昇、2007年以来11年ぶり2度目の1位獲得となった。一般からは、「搭乗案内がスムーズに行われ、対応も丁寧だった」(50代・男性)、「 食事もCAさんの接客も機内の清潔さも全て問題なく、快適な旅ができたから」(20代・女性)というコメントが寄せられている。

  • 航空会社の総合満足度TOP20(全体]単一回答)

    航空会社の総合満足度TOP20(全体]単一回答)

前年と入れ替わりで、2位にはJALがランクイン。一般からは、「日本らしい細かい対応、日本語が通じること」(40代・男性)、「マイルも貯まるし、サービスも良く乗り心地が良いので次回も利用したい」(50代・女性)等と評価されている。

3位のエミレーツ航空は前年6位から3ランクアップし、2013年の2位以来、5年ぶりとなるベスト3を果たした。一般からは、「機体が新しく映画の種類も多い」(50代・男性)、「機内での楽しみの食事が良かった。客室乗務員の方も親切だった」(50代・女性)とコメントされている。

その他では、6位のエバー航空は前年16位から10ランクアップとなり、8位のカンタス航空とターキッシュエアラインズ、10位のKLMオランダ航空がTOP10入りを果たした。また、15位のガルーダ・インドネシア航空、19位のチェジュ航空、20位のアメリカン航空は前年圏外からTOP20入りとなった。

「航空機の機材、設備に対する満足度」では、JALは前年2位から1ランクアップ。2007年の調査開始以来初めての部門1位となった。2位はANAで前年5位から3ランクアップ。3位は前年同順位でエミレーツ航空が選ばれた。

JALに対しては「トイレ内にアメニティがキチンと常に補充されている事」(50代・男性)、ANAに対しては「エコノミー席でも若干幅が広くて快適に過ごせる」(40代・女性)、エミレーツ航空に対しては「機体が大きく、揺れても安心感があった」(50代・男性)等というコメントが寄せられた。

  • 航空機の機材、設備に対する満足度TOP10(全体/単一回答)

    航空機の機材、設備に対する満足度TOP10(全体/単一回答)

「客室乗務員の接客サービスに対する満足度」では、ANAが2年ぶり3度目の1位となり、前年3位から返り咲いた。2位はJAL、3位はシンガポール航空となり、3位までのエアライン全てが4点以上と高い水準。また、TOP10のうち9エアラインのポイントが上昇している。

ANAに対しては、「2歳、4歳の子供達と一緒のハワイ旅行でしたが、常に気づかいがあり、安心した機内の時間を過ごす事が出来ました」(60代以上・男性)、JALに対しては「礼儀正しく、テキパキとサービスしてくれる」(60代以上・男性)、シンガポール航空に対しては「指定座席の案内、荷物の置き方などにこやかな態度で接してくれた」(60代以上・男性)等というコメントが寄せられた。

  • 客室乗務員の接客サービスに対する満足度TOP10(全体/単一回答)

    客室乗務員の接客サービスに対する満足度TOP10(全体/単一回答)

「空港内の航空会社職員の接客サービスに対する満足度」では、1位のJALと2位のANAはいずれも2年連続となり、3位のカタール航空は前年から9ランクアップした。満足理由は、JAL/ANAともに「チェックイン・荷物預けのスムーズさ」が7割と高く、3位のカタール航空では「搭乗ゲートや乗継の案内」がJAL/ANAと比べて高いのが特徴となっている。

JALに対しては「チェックイン手続きがスムーズ。手荷物検査の混雑状況の案内が的確」(60代以上・男性)、ANAに対しては「チェックインする時機械の使い方が分からず悩んでいたら、すぐ声をかけて頂きスムーズに荷物預けも済み安心しました」(60代以上・男性)、カタール航空に対しては「現地の空港でも日本語対応してくれた。素晴らしい」(60代以上・男性)等というコメントが寄せられた。

  • 空港内の航空会社職員の接客サービスに対する満足度TOP10(全体/単一回答)

    空港内の航空会社職員の接客サービスに対する満足度TOP10(全体/単一回答)

「機内飲食サービスに対する満足度」では、エミレーツ航空が唯一の4点台でトップとなり、2位のカタール航空は前年5位から3ランクアップした。また、9位のエバー航空は前年から11ランクアップ、10位のタイ国際航空は前年から6ランクアップし、それぞれTOP10入りを果たした。

エミレーツ航空に対しては「ワインをミニボトルで飲めたり、飲み物のサービスも頻繁にあったこと」(30代・男性)、カタール航空に対しては日本便は日本食が用意されており、ワインリストも豊富である」(40代・男性)、シンガポール航空に対しては「食事の味がよく、飲み物のワインもおいしかった」(60代以上・男性)等というコメントが寄せられた。

  • 機内飲食サービスに対する満足度TOP10(機内飲食サービス利用者]単一回答)

    機内飲食サービスに対する満足度TOP10(機内飲食サービス利用者]単一回答)

「機内エンターテインメントに対する満足度」では、エミレーツ航空が唯一の4点台で5年連続1位となり、特に「映画・テレビのチャンネル数」(60.8%)で他社を圧倒した。2位のAJLは前年3位、3位のANAは前年4位からそれぞれ1ランクアップ。4位のデルタ航空は前年24位から20ランクアップと急上昇している。

エミレーツ航空に対しては「見たい映画がたくさんあり、飽きませんでした。日本語対応も豊富」(20代・女性)、JALに対しては「60年代・70年代音楽の充実」(60代以上・男性)、ANAに対しては「映画が好きで、プログラムの種類の多さに満足しています。映画館にいるような気分です」(50代・男性)等というコメントが寄せられた。

  • 機内エンターテインメントに対する満足度TOP10(機内エンターテインメント利用者/単一回答)

    機内エンターテインメントに対する満足度TOP10(機内エンターテインメント利用者/単一回答)

「コストパフォーマンスに対する満足度」では、1位はチェジュ航空と前年25位から大きく躍進し、2位エミレーツ航空とカタール航空が選ばれた。LCCで見てみると、1位のチェジュ航空のほか、4位のピーチ・アビエーション、7位のスクート、9位のジェットスター・アジア航空とTOP10に4つの航空会社がランクインした。

チェジュ航空に対しては「 LCCらしく価格が安く、過剰なサービスがない点に好感が持てるから」(40代・男性)、エミレーツ航空に対しては「航空運賃が比較的安く、サービスも良い」(60代以上・男性)、カタール航空に対しては「機体がきれいで、料理もおいしく、エンターテインメントもよかったから」(40代・男性)等というコメントが寄せられた。

  • コストパフォーマンスに対する満足度TOP10(全体/単一回答)

    コストパフォーマンスに対する満足度TOP10(全体/単一回答)

  • 調査対象航空会社一覧(「★」は前回調査では調査対象外の航空会社、「●」はLCC。前回調査対象であったニュージーランド航空/アエロフロート・ロシア航空・LOTポーランド航空・スカンジナビア航空は、2018年は調査対象外)

    調査対象航空会社一覧(「★」は前回調査では調査対象外の航空会社、「●」はLCC。前回調査対象であったニュージーランド航空/アエロフロート・ロシア航空・LOTポーランド航空・スカンジナビア航空は、2018年は調査対象外)