コニカミノルタはこのほど、「男の体臭」に関する調査結果を明らかにした。同調査は2018年3~5月の3カ月間、体臭測定ソリューション「Kunkun body」を使用した20~60代のユーザーデータをもとに分析したもの。

  • 臭い判定における各年代のユーザー数の割合「加齢臭」

    臭い判定における各年代のユーザー数の割合「加齢臭」

「Kunkunbody (クンクン ボディ)」は体臭の種類を嗅ぎ分け、強さを測定して可視化するという機能を持つ。ユーザーデータをもとに、「汗臭」「ミドル脂臭」「加齢臭」の各臭い別に、人の臭い閾値(いきち)レベルに判定されたユーザー数を割り出した。

その結果、「加齢臭」に関しては、50代男性(40.0%)が一番多く、次いで60代(36.4%)、40代(34.2%)となった。「ミドル脂臭」は、40代が40.9%とダントツで多く、50代(21.9%)のおよそ倍となっている。

  • 臭い判定における各年代のユーザー数の割合「ミドル脂臭」

    臭い判定における各年代のユーザー数の割合「ミドル脂臭」

「汗臭」は、新陳代謝が高い20代(63.6%)が最も多いが、40代(45.4%)も2番目に多い。40代は、「加齢臭」「ミドル脂臭」「汗臭」のすべてにおいて比較的数値が高かった。

  • 臭い判定における各年代のユーザー数の割合「汗臭」

    臭い判定における各年代のユーザー数の割合「汗臭」

同社によると、「加齢臭」は「オヤジ臭」と混同されがちであるが、全く違うものであるとのこと。加齢臭の元となるノネナールは、ロウソクや古本のような臭いでそこまで強いものではないという。オヤジ臭は、その加齢臭のほか、口臭、頭皮・汗・ワキ・足の裏やタバコの臭いなどのさまざまな生活臭が混ざった臭いのことを指すという。

また、中高年男性の行動からくる視覚やイメージが、オヤジ臭に影響しているとのこと。臭い自体はそれほどなくても、清潔感に欠ける服装や頭髪の乱れ、オヤジくさい行動などによってイメージが悪化し、「オヤジ臭」が強いと感じられてしまうという。

  • オヤジ臭の要因

    オヤジ臭の要因

「ミドル脂臭」は、最近の体臭研究で新たに発見された臭いで、30~40代の比較的若い世代に発生しやすいとのこと。主成分は「ジアセチル」という物質で、この物質が汗のなかに含まれる乳酸と、皮脂が酸化してできる中鎖脂肪酸が結合すると、加齢臭と比較にならないほどの強い臭いを発生させるという。

ミドル脂臭は、別名「つわり臭」とも呼ばれ、女性の中にはこの臭いを嗅ぐと、胸がムカムカするほどの不快感を覚える人もいるとのこと。後頭部から首筋の後ろなど、自分では気づきにくい場所で発生することが多いが、30~40代の男性が「枕が臭う」と感じたら、加齢臭ではなくミドル脂臭と考えたほうがいいという。

  • ミドル脂臭

    ミドル脂臭

ミドル脂臭の原因はいずれも生活習慣にある。脂っこいものが好きで野菜をあまり食べない人や、休みが少なくて疲れ気味の人、ストレスの多い環境で仕事をしている人などが発生しやすいという。脂質を控え、野菜を摂取したり、ストレスを解消したりすることが、基本的な対策になるとしている。