「IFSC クライミング・ワールドカップ ボルダリング⼋王⼦ 2018」の予選が6月2日、エスフォルタアリーナ八王子にて開催された。近年競技者数が急増しているスポーツクライミングは、2020年の東京五輪で正式種目として採用され、注目を集めている競技。男子の楢崎智亜選手や藤井快選手、女子の野口啓代選手、野中生萌選手をはじめとしたオリンピック強化選手も出場し、力強く躍動感のある動きと体幹を活かした絶妙なバランスを披露し、会場を湧かせた。
本大会は、国際スポーツクライミング連盟(IFSC)が公認する3種目「リード」「ボルダリング」「スピード」の一つである、「ボルダリング」種目のワールドカップ第5戦。ボルダリングは、高さ3~5mの壁に用意されたホールドと呼ばれる突起物を利用し、最大12手程度でいくつ登れるかを競う種目だ。定められた位置からスタートし、トップホールドを両手で触ったのち安定した姿勢を取ると完登とみなされ、トライ数が少ないほど高いスコアが得られる。一般的に大会は予選、準決勝、決勝の3ラウンドで行われ、準決勝には20名、決勝には6名が進出できる。
6月2日は、午前の部で女子予選が、午後の部で男子予選が行われた。高所にあるトップホールドを目指す選手に向け、観客席から熱い声援が飛んだ。午前の女子の部では、そんな会場からの大きなエールを受けた野中選手や野口選手らが予選を通過し、3日の準決勝へと駒を進めた。
また、会場入り口には久光製薬やKDDI、日本航空、牛乳石鹸共進社などのスポンサー企業が出展を行ったほか、無料で入場できるサブアリーナの飲食、物販、体験ブースも店舗数が増加。スポーツクライミングのファンや、親子でボルダリングを楽しむ家族連れなど、さまざまな観客が足を運んでいた。
今大会では、準決勝・決勝のある6月3日分のチケットに、国内大会初となる有料指定席を用意。それらも完売したうえ、テレビの生放送も決定していることから、来たる東京五輪に向けてボルダリング人気が加速しているようだ。なお、準決勝・決勝の模様は、NHK BS1で6月3日14時より生中継される予定。