JR奈良線新田駅の東口駅前広場・東口改札が28日14時から供用開始し、同日に記念式典が開催された。JR西日本と宇治市は駅東側からの利便性向上のため、昨年10月から東口駅前広場・東口改札の整備を進めてきた。

  • JR奈良線新田駅東口は5月28日14時から供用開始

新田駅は京都府宇治市広野町に所在し、近鉄京都線大久保駅から徒歩圏内にある。快速・区間快速・普通列車が停車し、2016年度の1日平均乗降人員は6,118人。新たに設置される東口改札は「新田の歴史継承と東口発展をリードする新しい玄関口」をコンセプトに、奈良・大和街道の結節点として発展してきた駅周辺地域の歴史的町並みに合わせ、正面のガラスサッシに格子造りを引用するとともに、木目調の天井ルーバーやコンクリートなど色彩等も配慮し、品格とあたたかみのあるデザインとした。

改札口には自動改札2通路と券売機・精算機1台ずつを設置。駅前広場との段差解消のため、バリアフリーの基準に合致したスロープを設けた。東口駅前広場は幅員4mの歩道で歩行者の動線確保を図るとともに、ロータリーも整備され、一般車の送迎スペースはマイクロバス程度まで使用可能とされている。雨天時でも歩きやすいように、広場の車両乗降場からシェルター(屋根)を設置した。ハナミズキを囲むパイプベンチも設けた。

  • 新田駅東口駅前広場・東口改札の供用開始を記念した式典では、宇治市長の山本正氏らによる挨拶の後、テープカットが行われた

14時からの供用開始に先立ち行われた式典では、宇治市長の山本正氏、JR西日本近畿統括本部京都支社副支社長の小菅謙一氏らが出席した。山本氏は「長年にわたりご要望いただいていた新田駅東側地域からのアクセスについて、平成25(2013)年からJR西日本、京都府、本市を含む関係市町で取り組んでおり、JR奈良線の高速化・複線化第二期事業の関連事業として、このたび供用開始の運びとなりました」と説明。駅東側からの利便性・安全性向上により、「これまで以上に多くの方々に新田駅をご利用いただき、町の活性化や発展に大きく寄与できるものと期待しています」と述べた。

小菅氏も挨拶の中で、「駅へのアクセスが良くなったことで、新田駅東側にお住まいのお客様をはじめ、さらに多くの方々にJR奈良線をご利用いただけるのではないかと思います。今後、駅を中心としたまちづくりや新たな開発が進む中で、ますます便利で地元の方々に愛される駅となることを期待しています」と話した。式典では出席者によるテープカットも行われ、新田駅東口駅前広場・東口改札の完成を祝った。

  • 新田駅東口駅前広場・東口改札と駅西口の様子