朝日新聞社はこのほど、「月刊Journalism」(税込800円)の2018年5月号を発売した。

  • 「月刊Journalism」(税込800円)

    「月刊Journalism」(税込800円)

5月号の特集は「『働き方改革』で人は幸せになれるのか……過労死しないために」。NPOで働く女性をルポした『N女の研究』で知られるノンフィクション作家の中村安希氏や、法政大学教授の上西充子氏らが働き方について多角的に考察した内容となっている。

巻頭は、ノンフィクション作家の中村安希氏が、働き方に潜む企業戦士信仰について読み解いている。「強固な企業戦士信仰は捨てて、自分はどうしたいのか考えよう」と問題を提起。フリーライターの赤木智弘さんは「無意味な競争と搾取から降りる」など、そもそも仕事とは何であるかを突き詰めている。

政府が出した裁量労働制に関するデータの異常に気づいた法政大学キャリアデザイン学部教授の上西充子氏は、この裁量労働制の問題点について言及。また、弁護士でブラック企業被害対策弁護団の嶋崎量氏は、高度プロフェッショナル制度の問題点などを指摘している。

メディアの働き方については、毎日新聞記者の東海林智氏が実体験も含めた論考を展開した。働き方改革の先進企業として知られるサイボウズの青野慶久社長のインタビューも収録している。