「デジモンアドベンチャー」15周年を記念して製作、初代「デジモンアドベンチャー」シリーズの続編として全6章で描かれる最新作『デジモンアドベンチャー tri.』(配給:東映アニメーション・東映/製作:東映アニメーション)。その最終章となる第6章「ぼくらの未来」の劇場上映が5月5日(土)よりスタートするが、その前日の5月4日(金)に前夜祭上映会が都内で行われた。

前夜祭上映会では、本作で監督を務める元永慶太郎氏と「デジモンシリーズ」のキャラクターデザインを務める渡辺けんじ氏が、本作のオープニングテーマである「Butter-Fly~tri.Version~」と共に登壇。ついに最終章の劇場上映開始が明日に迫った今の心境を元永監督は「肩の荷が降りてほっとしています。足掛け6年くらい関わってきた作品なので、心にぽっかり穴が空いたような気持ちです」と、少し寂しげにコメント。渡辺氏も「本当に長かった。スタッフの皆さんによくやっていただいて、感謝しています」と感慨深げな様子だった。

本作で注目して欲しいシーンについて、元永監督は「"選ばれし子どもたち"をあえて大人の顔で描いているシーンは是非注目して欲しいです。また随所に細かい演出を入れているので、何度でも観ていただきたいです」とこだわりの演出をしたポイントをアピール。一方の渡辺氏は、「ガブモンとヤマトのラブシーンです。(ガブモンもヤマトも)お互いシャイなのにあそこまでいったかとキュンとしました」とお気に入りのシーンを明かすと、会場からは笑いが起こった。

また、本作でストーリーの鍵を握るキャラクター"オルディネモン"のデザインについて渡辺氏は「禍々しくも母性があって、悲しげなイメージで描きました」と解説した。さらにイベントではサプライズとして、「デジモン」の新プロジェクト始動も発表。今後の続報に期待が寄せられる。

最後に、渡辺氏は「『デジモンアドベンチャー tri.』があるからこそ、次の未来につながっていくと思います。これからも皆さんと一緒に『デジモン』を楽しんでいきたいと思います」とコメント。元永監督は「今回の『tri.』は子どもたちが大人になるというテーマを掲げています。"選ばれし子どもたち"が何かを失くして、何かを掴んでいくという少しきつい話でもありますが、本編の最後にアグモンが言うセリフが僕たちスタッフからのメッセージの全てだと思っていただければと思います。本作を観て、仲間たちは常にいる、絆は常に繋がっていくものだと感じていただけたらいいなと思います」と語り、イベントを締めくくった。

『デジモンアドベンチャー tri. 第6章「ぼくらの未来」』は、5月5日(土)より全国17館にて3週間限定劇場上映。各詳細は公式サイトにて。

(C)本郷あきよし・東映アニメーション