入会キャンペーンに惹かれたり、ポイントカードを作る際に勧誘されたりして、クレジットカードを新しく作る機会は多いもの。その結果、あまり使わなくなったクレジットカードを解約することもありますよね。でも、カードの解約によって思わぬ支障が生じることも。

今回は、クレジットカードを解約する前に知っておきたいポイントについて紹介します。

  • クレジットカードを解約する前に確認しておきたいこと

クレジットカード解約で起こりがちなデメリット

クレジットカードの解約は、カード会社に連絡して行います。カード会社により「退会」「脱会」と呼ぶこともあります。電話での連絡が必要なところが多いですが、インターネット上で必要書類を取り寄せられたり、手続きができたりするところもあります。

ただし、銀行のキャッシュカードと一体型になっているクレジットカードは通常、銀行の窓口でないと手続きができないなど、カードの種類によって手続き方法が異なることもあります。詳細は契約しているカード会社に確認してみましょう。

一度カードを解約してしまうと、それまで使えていたいろいろなサービスが利用できなくなってしまいます。特に次の6つは、解約しても影響がないかどうか、事前にチェックしておくと安心です。

公共料金などの引き落とし

電気・ガス・水道や携帯電話の料金、スマホアプリの定額課金などをカード払いしていると、解約によって支払いができなくなることがあります。解約手続きをする前に、支払方法の変更を完了させておきましょう。

サービスによっては、変更手続きに時間がかかることもあります。変更手続きが終わる前にカードの解約が完了してしまうと、そのつもりはないのに支払いが滞る原因にもなります。解約する前には、そのカードでどんな支払いをしているか、しっかりチェックを。カードの利用明細を見ると確認しやすいはずです。

ポイント

クレジットカードの利用代金に応じて貯まるポイントは、解約すると消滅するケースが多いです。解約前にはポイント残高をチェックして、できるだけ使いきっておきましょう。

オートチャージ

クレジットカードから電子マネーへのオートチャージサービスを利用している場合には、カードを解約するとオートチャージもできなくなります。おサイフケータイと連動している場合も同様です。

ただ、例えばPASMOはオートチャージができなくなる一方で、解約時に残っている電子マネーの残高はそのまま使えます。また、手動でチャージをすれば、電子マネーとして使い続けることもできます。

家族カード

家族カードがある場合、カードの本会員が解約をすると通常、家族カードも同時に使えなくなります。また、解約するカードに付帯しているETCカードも解約されます。

逆に、ETCカードだけを解約して、本会員のメインのカードを残すことができるケースはあります。

付帯サービス

カードに付帯しているさまざまなサービスも使えなくなります。たとえば保険。ショッピング保険や海外旅行保険が自動で付帯されていても、解約すれば補償の対象外になります。

また、空港のラウンジサービスなども、カードの解約後は原則として使えません。

ウェブ明細サービス

利用代金をパソコンやスマホから確認できるウェブ明細サービスを利用している場合は、カードを解約すると明細も見られなくなります。家計簿アプリ・サービスにクレジットカードのウェブ明細を連動させていると、そちらでも参照できなくなります。

家計の記録にウェブ明細を使っているときは、解約前に明細情報をダウンロードして保存しておきましょう。

  • クレジットカードの解約で損をしてしまうことも

クレジットカード解約前に確認しておきたいポイント

解約するとはいえ、せっかく作ったカードは最後までスムーズに有効活用したいもの。次のポイントはぜひチェックしておきましょう。

支払残高

カードの解約前に利用したお買い物の代金は、支払いが終わるまでは解約後も請求されます。すると、解約前と同じようにカード会社から請求の通知が届き、カード代金の引き落としに指定していた銀行口座から引き落とされます。

分割払い、リボ払いなども含め、解約するタイミングで未払いの代金がないかを確認しておきましょう。

また、解約時点では支払残高がないと思っていても、公共料金や携帯電話などの支払方法を変更しないままにしていると、解約後に請求額が発生することもあります。

年会費の請求時期

有効期限や年会費の請求前に解約するようにしましょう。請求後に解約する場合でも、月割りで年会費を返金してもらうことはできません。

また請求間際になって解約手続きをすると、手続き中の次の年会費の請求時期を迎えてしまい、翌年の年会費がかかってしまうこともあります。解約するときには、年会費の請求タイミングを確認しておきましょう。

電子マネーの残高

電子マネーと一体型のクレジットカードを解約する際には、必ず残高の確認を。電子マネーの残高が残っていれば、使いきってからカードを破棄するようにしましょう。クレジットカードを解約したからといってカードを処分してしまっても、電子マネーの残高は戻ってきません。

なお、内蔵されている電子マネーの種類によっては、クレジットカードを解約した後に、電子マネーの残高を払い戻してもらえるものもあります。ただこの場合も、ハサミを入れたりしてカードを壊してしまうと払い戻せません。処分する前に払い戻しの手続きをしましょう。

解約したクレジットカードはどう処分する?

ここまでご紹介したポイントをチェックしたうえで、解約手続きが完了したら、カードを処分します。そのままゴミ箱に捨ててしまうのではなく、必ず磁気やICチップの部分にハサミを入れましょう。偽造カード等に悪用されるのを防ぐことができます。会員番号や名前が刻印されている部分も、バラバラにしておくと安心です。

プラスチックを裁断できるシュレッダーを使うのも有効です。電動のものは数万円と高価なものが多いですが、手動タイプなら2,000円程度のものもあります。

バラバラになったカードを捨てるときには、目立たないようにすることも大切です。外から見えない袋に入れる、後から破片をつなぎ合わせられないように分けて捨てるなど、できるだけ個人情報が悪用されないように配慮するのがおすすめです。

解約してから思わぬ影響を受けないように、解約前にはぜひこれらのポイントを検討してから手続きをしてくださいね。

※写真と本文は関係ありません

加藤梨里
ファイナンシャルプランナー(CFP)、慶應義塾大学スポーツ医学研究センター研究員
保険会社、信託銀行を経て、ファイナンシャルプランナー会社にてマネーのご相談、セミナー講師などを経験。2014年に独立し「マネーステップオフィス」を設立。専門は保険、ライフプラン、節約、資産運用など。大学では健康増進について研究活動を行っており、認知症予防、介護予防の観点からのライフプランの考え方、健康管理を兼ねた家計管理、健康経営に関わるコンサルティングも行う。