トヨタ自動車は6日、スイスで開催中のジュネーブモーターショーにて「GR Supra Racing Concept」を世界初公開したと発表した。「TOYOTA GAZOO Racing」が手がけるスポーツカーシリーズ「GR」のスタディモデルとして、よりエモーショナルでわくわくさせるスポーツカーを表現するため、往年の「スープラ」をイメージしながら製作された。

  • 「GR Supra Racing Concept」

「スープラ」は「2000GT」などと並び、トヨタの歴史において長らくフラッグシップスポーツとして親しまれてきたが、2002年に生産を中止している。今回初公開した「GR Supra Racing Concept」は、「スープラ」を16年ぶりにレーシングカーとして蘇らせたコンセプトモデルとなる。

開発は、トヨタがグローバルで推進する「もっといいクルマづくり」の取組みの下、「トヨタ世界最高峰のFun to Driveを提供する新たなスポーツカー」をめざし、欧州のモータースポーツ活動拠点であるトヨタモータースポーツが担当した。

「ロングノーズ&ショートデッキ」の伝統的スポーツカーのフォルムをまとった「GR Supra Racing Concept」は、フロントエンジン・リヤドライブの2ドアクーペ。コンパクトなボディには、レースの最前線で使われる軽量かつ高剛性なカーボン・コンポジット材などを採用し、左右に大きく張り出したフェンダーや大型リヤウィングとリヤディフューザーなどは、優れた空力性能と走行性能とを狙って開発されている。

  • 「GR Supra Racing Concept」

サスペンション、ホイール、タイヤ、ブレーキなどはレース専用部品を装備。インテリアも、後方確認モニターがついたダッシュボードやレーシングシートに加え、パドルシフト付きステアリングホイール、コラム、ペダル、ロールケージなど、各種レース用装備を組み込んでいる。

なお、「GR Supra Racing Concept」はゲームソフト「グランツーリスモSPORT」に、4月のアップデートで新モデルとして追加される予定だ。