「e-POWER」搭載第一弾の「ノート」はヒット

セレナのグレード間で比較を行ってみると、既存モデル「X (2WD)」が248万9,400円からであるのに対し、「e-POWER X (2WD)」は296万8,920円からと、価格には約47万円の開きがある。ただし、日産の説明員の話では、e-POWERの方はエコカー減税により、12万円くらいは価格が抑えられるそうだ。JC08モードの燃費は既存モデルがリッターあたり17.2キロであるのに対し、e-POWERは同26.2キロと大きく向上している。

e-POWERを搭載する日産車はセレナで2台目だが、第一弾となった小型車「ノート」は好調な売れ行きを見せ、2016年11月には日産を30年ぶりの月間販売トップに押し上げた。これにセレナも続きたいところだ。

  • 日産「セレナ」

    「e-POWER」の導入を契機とし、「セレナ」も「ノート」のように販売が加速するのだろうか

セレナもミニバンの中では売れている方の車種だが、日本自動車販売協会連合会の統計を確認すると、セレナが5代目にモデルチェンジした2016年以降の販売台数では、トヨタ自動車の「ヴォクシー」に僅差で追いつけない状況となっている。2017年(暦年)はヴォクシーが8万6,772台(前年比94.5%)であったのに対し、セレナは8万4,433台(同114.9%)だ。

日産で国内販売を担当する星野朝子専務によれば、セレナは月間8,000台の販売を目指し、そのうち4割程度をe-POWERにしていきたいとのこと。すでに3,600台の事前受注を得ているそうだ。ノートのようにセレナの販売にも加速がつけば、ヴォクシーとのミニバントップ争いにも動きがありそうだ。