日産自動車は28日、ミニバン「セレナ」に電動パワートレイン「e-POWER」を搭載した「セレナ e-POWER」を3月1日に発売すると発表した。「e-POWER」は搭載しているガソリンエンジンで発電した電力を利用し、モーターの力で走行する電動パワートレインで、力強い走行性能や高い静粛性、アクセルペダルの踏み戻しだけで加速から減速まで意のままに行うことができる「e-POWER Drive」などが特徴となっている。
「セレナ e-POWER」は「セレナ」の室内の広さや使い勝手の良さ、乗り心地の快適性などはそのままに、さまざまなシーンや走行環境において、100%モーター駆動ならではの力強くレスポンスの良い加速を実現した。車速に応じたエンジン回転制御とボディの随所に防音対策を施すことにより、クラスを超えた高い静粛性も実現している。燃費性能では、発電用エンジンでの効率的な発電や優れた空力性能により、26.2km/リットル(JC08モード)の低燃費を達成した。
デザイン面では、フロントグリルをはじめ、エクステリアおよびインテリアの随所に「e-POWER」の先進性を象徴するブルーアクセントが施された。エクステリアは、専用の15インチの切削アルミホイールやルーフサイドスポイラーを新たにデザインし、空力を向上。インテリアは、シフトバイワイヤー機能のシフトノブや、ブルーアクセントのイルミネーションを大型のマルチセンターコンソールトレイにあしらい、より先進的なイメージのデザインとした。
走行性能では、「e-POWER」ならではの力強い走りや「e-POWER Drive」によるワンペダル感覚の運転を楽しめる。今回、新たな機能として、深夜遅い時間などで静かに帰宅できるようになるべくバッテリーだけで静かに走行する「マナーモード」、「マナーモード」をフルに活用できるよう事前に充電しておく「チャージモード」を設定している。
先進機能としては、高速道路の同一車線においてアクセル・ブレーキ・ステアリングのすべてを自動的に制御する「プロパイロット」を採用。インテリジェントエマージェンシーブレーキ、車線逸脱警報やハイビームアシストも標準装備し、踏み間違い衝突防止アシスト(メーカーオプション)を装備することで安全運転サポート車「セーフティ・サポートカーS(サポカーS)」のワイドに対応する。
なお、同社関連会社であるオーテックジャパンも、「セレナ e-POWER」をベースとしたカスタムカー「AUTECH」ならびに「ステップタイプ」、福祉車両「ライフケアビークル(LV)」シリーズの「セカンドスライドアップシート」「チェアキャブ スロープタイプ」を設定し、日産の販売会社を通じて3月1日に発売する。
価格は「セレナ e-POWER」が296万8,920~340万4,160円、「セレナ e-POWER AUTECH」が382万1,040円、「セレナ ステップタイプ e-POWER」が338万6,880~366万2,280円(いずれも税込)。「セレナ セカンドスライドアップシート e-POWER」が343万9,000~369万4,000円(非課税)、「セレナ チェアキャブ スロープタイプ e-POWER 車いす1名サード仕様」が353万1,000~372万5,000円(非課税)となっている。