アウトモビリ・ランボルギーニは2月6日、同社初のSUVモデル「ランボルギーニ・ウルス」のジャパンプレミアを実施した。日本での価格は税別2,574万円で、2018年春のデリバリー開始を予定している。

  • 「ランボルギーニ・ウルス」(日本での価格: 税別2,574万円)

ランボルギーニのDNAを受け継ぐ世界初のスーパーSUV

「アヴェンタドール」、「ウラカン」に続く第3のモデルとなる「ウルス」は、高級SUVカテゴリーのさらに上を行く“スーパーSUV”として新たな地位を確立しようとしている。ベンチマークとなる出力やラグジュアリーなデザインを汎用性の高いSUVに落とし込んだ1台は、デイリーユースにも対応しつつスポーティな体験も可能に。ドライバーだけでなく同乗者も楽しめるエレガントさとパワフルさを備えている。

  • 車体寸法は、全長5,112×全幅2,016×全高1,638mm、ホイールベースは3,003mm、車重は2,200kg(乾燥重量)

エクステリアデザインからも、ランボルギーニの世界観が存分に感じられる。同社の伝統とも言えるスーパースポーツカーに同じく、全体の2/3がボディで残りの1/3が窓という比率を採用。Y字型のLEDヘッドライトや六角形のエアインテーク、流線型の細長いフロントライトなど、ランボルギーニらしさを思わせるデザインが随所に散りばめられている。

  • シャシーはアルミニウムとスチールの複合により、剛性を確保しつつ軽量化を図っている

六角形のホイールアーチは、同社が展開していた「カウンタック」やオフロード4WD「LM002」の流れを汲んだ意匠であり、21インチから23インチのホイールが装着可能。さまざまな地形に対応するタイヤが選択できる。また、標準装備のカーボン・セラミック・ブレーキは、前部のサイズが440×40mm、後部は370×30mmで、市販されているブレーキの中では最大となる。このシステムによりフェード現象の発生が防がれ、あらゆる環境での安全性と性能が保証されるという。

  • タイヤはPIRELLI「P ZERO」を装着

3,003mmというホイールベースの長さは、「アヴェンタドールS」でも導入されたリアホイールステアリングによりカバー。後輪のステアリング角に最大で±3.0度の差を設け、低速時は後輪が逆位相に操舵することでホイールベースを最大600mm短くする効果が得られる。高速域では後輪が前輪と同じ方向にステアし、ホイールベースを長くする効果を得ることで安定性と乗り心地が向上する。

  • 低回転から高いトルクを出せるため、オフロード走行時の応答性も◎

同車両は、新型のアルミニウム製4.0リッターV型8気筒ツインターボエンジンを搭載している。オフロードなどを含む幅広いシーンでのハイパフォーマンスを実現すべく、ランボルギーニでは初となるターボエンジンを採用した。6,000rpmでの出力は650hp、最高回転数は6,800rpm、2,250で最大トルク850Nmを発揮。100km/hまで3.6秒で到達する加速性能を持ち、最高速度は305km/hを誇る。

インテリアもあくまでランボルギーニらしく

高度なテクノロジーを搭載しながらも、直感的に運転できるという原則は崩さないのがランボルギーニ。ステアリングホイール上に配置された多機能スイッチでは、車両の設定や電話、ナビゲーションをはじめとするランボルギーニ・インフォテイメント・システム(LIS)をコントロールできる。

  • トランスミッションは8段AT

  • 上のディスプレイはエンターテイメント用の主要インターフェイス。下のディスプレイでは温度・湿度などの調節が行える

また、ドライバー正面のメーターもフルデジタルのTFTディスプレイを採用。車両のメイン情報を3D表示し、カスタマイズも可能となっている。

  • メーターパネルも、近年のランボルギーニのデザインを踏襲している

センターコンソールにはTamburoドライブモード・セレクターを装備。路面状況やドライバーの好みに応じて6種類のドライビングモードを選択し、車高の上げ下げを行うことができる。

  • 中央のTamburoでドライビングモードを切り替える

エアベントやドアハンドル、カップホルダー、エアバッグモジュールにまであしらわれた六角形や、スポーツカーとしての特徴を維持する低いドライビングポジションからも、ランボルギーニのDNAが伝わってくる。

  • 室内にも六角形のモチーフが多数

人間工学に基づく室内には、最高級レザー、アルカンターラ、アルミニウム、カーボンファイバーなどの高品質素材が使われている。ステッチやシートベルト、フロアマット、カーペットの色などもオプションでカスタマイズ可能。

  • 広々としたラゲッジスペース

ラグジュアリーかつスタイリッシュなデザインを実現しているということはご覧の通りだが、同車両はSUVであるということを忘れてはいけない。ドライバーと同乗者がともにストレスなく過ごせる空間はもちろんのこと、ラゲッジスペースもしっかりと確保しているのである。リアシートを倒すことで、ラゲッジスペースの容量は616Lから1,596Lまで拡大することができる。

また、単眼カメラやミリ波レーダー、パーキングセンサー、赤外線ナイトビジョンなどを搭載し、SAE規格でレベル2の先進運転支援システム(ADAS)を実現。家族での利用も安心だ。

  • ジャパンプレミアには、ランボルギーニ本社のステファノ・ドメニカリCEOも出席

すでに予約を開始している同車両は、早くも納期が2年待ちとのこと。今後、日本と世界でともに販売台数2倍を目指しているという同社の強気な姿勢も頼もしい。「ウルス」の登場により、高級SUV市場はさらに大きな盛り上がりを見せるかもしれない。