エアバスは現地時間の1月15日、2017年度(1~12月)の民間航空機部門の業績を発表した。2017年度の納入機数は85社へ718機で過去最高を記録し、15年連続の納入機数増加を達成した。2016年度の納入機数688機より4%超の増加となった。

  • 単通路型A320ファミリーが558機。その内、181機がA320neoで2016年度より166%増加となった

    単通路型A320ファミリーが558機。その内、181機がA320neoで2016年度より166%増加となった

納入機数の内訳は、単通路型A320ファミリーが558機(その内181機がA320neoで2016年度より166%増加)、A330が67機、A350 XWBが78機(2016年度より約60%増加)、A380が15機となっている。また、2017年度の受注機数については、44社から1,109機の純受注を獲得した。これにより、2017年12月末時点のエアバス機の受注残数は7,265機で、金額にするとカタログ価格で1兆590億米ドルになる。

エアバスのファブリス・ブレジエ最高執行責任者兼民間航空機部門社長は、「2017年度は過去最高の納入機数と過去5番目となる受注機数を実現し、非常に素晴らしい業績を達成することができました。この優れた成果はチーム全員のたゆまぬ努力の結晶です。エアバスはさらに健全で強い企業として今後の様々な機会に挑戦していきます」とコメントしている。

  • 2017年の実績

    2017年の実績

エアバスは毎年納入機数を着実に増加させており、2017年度は15年連続の生産数増加を実現した。A320ファミリーの4カ所の最終組立工場(独ハンブルク、中国の天津、米アラバマ州モビール、仏トゥールーズ)からの合計月産レートは2019年半ばまでに60機にする予定となっている。また、A350 XWBも2018年末までに月産レート10機を目指している。2017年度の好調な受注により、出荷受注比率は1.5となった。

2017年度におけるエアバスの業績としては、100機目のA350 XWBを納入したほか、モビールの最終組立工場からは50機目のA320ファミリーを引き渡し、エミレーツ航空の100機目となる A380を引き渡した。また、A330neoの初飛行を実施し、A350-1000の型式証明を取得、A321neoのCFM、P&Wエンジン装備の初号機を引き渡し、中国天津でA330CDC(カスタマー・デフィニション・センター)を開業し、ベルーガXL初号機の構造部の組み立てを完了した。

さらに、中国とのパートナーシップを強化し、米国におけるプレゼンスも拡大。また、カスタマーサービス面では世界中の顧客により近い場所から提供する体制を大幅に強化した。